作業内容に応じて、ボトムアップ方式でテストケースの作成時間を見積もる方法を紹介する。
質問:Webベースアプリケーションのテストケースを準備するのに必要な時間を見積もるにはどうすればいいのですか?
わたしの場合は通常、予備的なテストを行うため、テストケースの準備ではセットアップ作業が大半を占める。これは、テストの設計と実施に向けた準備作業だ。予備テストを行わない場合でもセットアップ作業は必要だが、そのほかにもテストの設計やドキュメンテーションに関連した作業が伴う。
わたしの場合、プロジェクトの準備では次のような作業を行う。
Webベースのアプリケーションの場合も実施する作業は同じだが、機能テストだけでなく、パフォーマンス、セキュリティ、拡張性、多言語対応といった部分にどの程度フォーカスすべきかという点にも注意を払うようにしている。具体的には、製品とビジネスの両方の観点から、これらの品質基準のさまざまな側面に注目することによって検証部分に対する理解を深めるとともに、バランスを図るのだ。また、選択した実装方法に伴う技術的リスクに関する理解を深めるために、開発目標の技術と構成に関する詳細の把握に努めるようにしている。例えば、選択したプラットフォームあるいは技術に共通するバグについて調査することもある。
プロセスの観点から見れば、Webアプリケーションでも大きな違いはない。設計と実装の段階ではツールや具体的な手法が異なるかもしれないが、こういった違いの大部分は、どの品質を重視し、どの技術を選ぶのかといったことに起因する。
作業の見積もりに際しては、上で述べた準備作業のそれぞれに注目し、優先すべき作業と、その準備に費やすことができる時間との間のバランスを図る。これは、最初に時間枠を設定する作業もあれば(調査など)、作業内容に応じてボトムアップ方式で見積もりを行う作業もある(負荷テスト用のテストデータの作成など)ことを意味する。ボトムアップ方式で見積もりを行う場合、わたしは作業の成果物に主眼を置くようにしている。
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