ソフトウェア品質評価にはビジネスサイドの視点が不可欠なぜ開発チームはテスターの意見を無視するのか

テストに必要な時間を伝えてあるのに時間を確保してくれない。指摘した不具合の修正を後回しにされてしまう――。開発チームは品質を重視していないのだろうか?

2008年11月07日 07時46分 公開
[Scott Barber,TechTarget]

 わたしはこのところ、かなりの数のカンファレンスに講師として参加した。どのカンファレンスでも、少なくとも1回は次のようなやりとりがあった。

:テスター 開発チームにきちんと話を聞いてもらうにはどうすればいいのでしょうか?

:わたし ちゃんと聞いてもらえていないと思うんだね。例えばどんなことがあるんだろう?

:テスター 幾つか挙げると、テストに必要な時間を伝えてあるのに時間を確保してくれない。UI(ユーザーインタフェース)を変更すると自動スクリプトが壊れてしまうと言ってあるのに、変更されてしまう。わたしが指摘した不具合は修正の優先順位が変えられてしまうことがよくある。まだ準備が整っていないと報告しているのに、システムが本番運用に入ってしまうことがある。

:わたし それでは、なぜ彼らはあなたの話を聞かないんだと思う?

:テスター (戸惑った様子で)ええと、どういう意味でしょう? 彼らは明らかに品質を気にしていないんです。

:わたし 開発チームがそういう決定を下すもっともな理由があるかもしれないと考えたことはないかな。

:テスター 悪い品質を受け入れるもっともな理由!? 例えば……?

会員登録(無料)が必要です

関連ホワイトペーパー

バグ | コミュニケーション | 品質管理 | 単体テスト


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

新着ホワイトペーパー

事例 サイボウズ株式会社

6社の事例に学ぶkintone活用術、顧客・案件管理はどれだけ楽になる?

Excelなどをベースとした顧客・案件管理では、属人化や二重管理が起こりやすく、業務が停滞する原因ともなり得る。こうした問題を解決した6社の事例を基に、ノーコード開発ツールであるkintoneの活用方法を探る。

製品資料 株式会社primeNumber

自社でデータ基盤を構築する負担、ETLツールでどう軽減できる?

データ基盤をオンプレミス環境で構築するには、膨大な工数が求められ、困難が伴う。そこで注目したいのが、ETLツールだ。本資料では、オンプレミス環境におけるデータ基盤の構築を支援するETLツールのメリットを解説する。

プレミアムコンテンツ アイティメディア広告企画

「ローコード/ノーコード開発ツール」活用ガイド AI時代の開発の在り方とは?

「ノーコード/ローコード開発ツール」は企業や開発者にどのようなメリットをもたらすのか。AI時代に開発はどのように変わるのか。ノーコード/ローコード開発ツールを活用する上で役立つ基本的な知識をまとめた。

技術文書・技術解説 アイティメディア広告企画

Microsoft が語るノーコード/ローコードの現在地 「Power Fx」はどう役立つか

Microsoft が開発したノーコード/ローコード開発用プログラミング言語「Microsoft Power Fx」とはどのようなものか。ノーコード/ローコード開発を取り巻く環境と併せて同社の担当者が解説する。

技術文書・技術解説 アイティメディア広告企画

注目のローコード/ノーコード開発 成否を分けるポイントと導入の注意点とは

最新のローコード開発ツールは、生産性の向上や製品化の期間短縮、専門スキルへの依存度低下といったメリットがある。だが、コストやセキュリティ、製品の選定やアプリケーションについては慎重な検討が必要だ。

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

ITmedia マーケティング新着記事

news017.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

news027.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news023.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...