キヤノンITSはモバイルPCやデスクトップPCを対象にしたセキュリティ製品の最新版を発表した。Windows 7に対応し、パッケージ/ライセンス/ダウンロードという3つの提供方法を用意。
キヤノンITソリューションズは4月8日、PCの盗難や紛失時の情報漏えいを防止する、認証・暗号化セキュリティツール「CompuSec」の最新版(Ver.5.2およびPro Ver.4.30)を発表した。4月23日より提供を開始する。
CompuSecは、モバイルPCやデスクトップPCを対象にしたセキュリティ製品。OS起動前のプリブート認証とOSを含むHDDの暗号化のほか、USBメモリなど外部記憶装置の暗号化機能を標準搭載している。
ラインアップは、標準機能のほかにソフトウェア認証と暗号化機能を搭載した「CompuSec SW」と、デバイス認証と暗号化機能を搭載した「CompuSec Pro」の2種類。最新版ではいずれもWindows 7に対応した。
OS起動前の認証では、CompuSec SWはBIOS(Basic I/O System)とOSの間でユーザーIDとパスワードによる認証を、CompuSec ProはPKI技術を利用した認証デバイス(USBトークン、スマートカード)とパスワードによる認証を行う。HDD自体を暗号化するため、認証を通過しない限りOSは起動できない状態とする。
Windows起動時には、シングルサインオン機能により、OS起動前に求められるCompuSecの認証だけでドメイン接続までを自動で行えるようにした。OSログオン時のユーザーIDやドメイン名・パスワードについては、CompuSec SWはHDD内に、CompuSec Proは認証デバイス内に格納する。
HDDの暗号化は、AES(Advanced Encryption Standard:米国の暗号化規格) 256ビットのアルゴリズムを用いてOSごと暗号化する。PC使用中は、OSとBIOSの間に常駐する透過暗号化ドライバが暗号化・復号するため、ユーザーは暗号化を意識せずに作業ができるという。さらに同社では、モバイルPCユーザー向けに休止状態時の暗号化にも対応するとしている。
USBメモリ/USB接続のHDD/FD/各種メモリカードなどの外部記憶装置については、ドラッグ・アンド・ドロップするだけで暗号化が可能。そのほかCompuSecは、256ビットAES で暗号化された仮想ドライブを作成できる「DriveCrypt」を搭載。作成された仮想ドライブは、マウント・アンマウント操作が自由にでき、ファイルサーバなどに自分だけが閲覧可能な機密データをバックアップするなどの利用ができる。
CompuSec SWおよびCompuSec Proの製品価格は以下の通り。ライセンス製品については、1ライセンス当たりの価格とする。
製品名 | 希望小売価格 | 年間使用料(次年度以降) |
---|---|---|
CompuSec SW Ver.5.2 パッケージ版 | 1万2800円 | |
CompuSec SW Ver.5.2 ダウンロード版 | 7800円 | |
CompuSec SW Ver.5.2 ライセンス版 | 9000~1万2500円 | 1350~1875円 |
CompuSec Pro Ver.4.30 パッケージ版 | 1万9800円 | |
CompuSec Pro Ver.4.30 ライセンス版 | 1万5000~1万9500円 | 2250~2925円 |
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