ネットアップが、今後拡大するビッグデータ市場を見据えた製品展開とともにパートナーとの協業を強化するという事業戦略を発表した。
ネットアップは6月3日、2011年度の国内事業戦略を発表した。同社の代表取締役社長 タイ・マッコーニー氏は、2011年度の売り上げが対前年比26%増を記録したことを発表し、「今後は国内市場シェア上位3社への躍進を目指す」と語った。IDCジャパンの調査によると、同社は2010年第4四半期の国内オープンストレージ分野の売り上げでは4位となっている 。また、「データセンターの設計要求は、アプリケーション単位のサイロ型から複数のワークロードやユーザー間で共有するモデルへと変わってきた」とし、同社は「そうした要件に対応し、仮想化アプリケーションまでを包括した共有ITインフラを提供する」と語った。その実現のために「サーバや仮想化ソフトウェア、ビジネスアプリケーションを提供するベンダーとの協業関係をより強化する」という。
また、マッコーニー氏は「中長期的には“ビッグデータ ”市場にも注目する」と語った。ネットアップは、ビッグデータ市場がCAGR(年平均成長率)35%で拡大すると予測し、「Analytics(分析)」「Bandwidth(広帯域)」「Content(コンテンツ)」の3分野に注力する。Analyticsではオープンソースの分散データ処理技術「Hadoop」を活用し、Webトラフィック解析や金融工学などを中心とした大量のデータ分析ニーズに対応する。Bandwidthでは、HPCやフルモーションビデオ配信などに向けた帯域幅を提供する製品を開発し、Contentでは画像や動画などの大量の非構造化データの管理を効率化するシステムを提供するとしている。
同社は、これらの分野での技術力強化を目的とした企業買収を実施してきた。2010年4月にストレージ管理ソフトウェアベンダー「BYCAST」を、2011年1月に仮想環境の性能管理ソフトウェアを提供する「Akorri」を、2011年3月に外付けストレージシステムベンダー「Engenio」を買収している。
また、ネットアップは2010年10月、ハイエンド向けストレージ製品を中心に従来の製品ラインアップの約8割に当たる大幅な刷新を行ったが、今後はローエンド市場向け新製品の投入も予定している。
日本国内における営業強化策について、同社の営業統括部本部長 岩上純一氏は「全ての販路を強化する」とし、従来のサーバベンダーやSIer、リセラー、ディストリビューターなどとの協業、同社が直接顧客に提案するハイタッチセールスに加えて、サービスプロバイダー向けの営業なども強化するという。
ネットアップは同日、データ保護ソフトウェア「NetApp SnapProtect管理ソフトウェア」の提供開始を発表している。
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