Windows 8/8.1移行組に贈る、仕事がはかどるストアアプリ7選オンラインストレージからマインドマップアプリまで

Windowsストアアプリには、仕事で使えるアプリはない――。こんな認識を持っている人は、ちょっと待ってほしい。少し探せば、ビジネスユースに適したアプリは意外とある。役立つ7種を紹介しよう。

2014年04月17日 08時00分 公開
[Brien Posey,TechTarget]

 ここ1年くらいコンピュータとは無縁の生活を送っていた人以外は、米Microsoftが従来型WindowsアプリケーションをWindowsストアアプリへ移行させることに本腰を入れつつあることをご存じかもしれない。中には企業で役立つアプリもあるが、まだWindowsストアアプリをコンシューマー向けばかりだと考えている人は多いようだ。そこで以下では、Windowsストアで提供されているWindows 8/8.1アプリのうち、企業で役立ちそうなアプリを見ていこう。

OneDrive for Business

会員登録(無料)が必要です
名称 OneDrive for Business
価格(税込) 無料
公開元 米Microsoft

 あなたの会社がオンライン版Microsoft Officeである「Office 365」またはオンライングループウェアの「SharePoint Online」を使っているなら、食指が動きそうな1つのアプリが米Microsoftの「OneDrive for Business」(旧称SkyDrive Pro)だ。

 このアプリはWindowsストアで無料配布されており、Office 365かSharePoint Onlineを契約していれば、アプリを介してオンラインストレージを利用できる。OneDrive for Businessのオンラインストレージサービスは、個別契約も可能だ(日本語版は未提供)。

Syncplicity

名称 Syncplicity
価格(税込) 無料
公開元 米Syncplicity(米EMC子会社)

 ビジネスユーザーは、米EMC子会社である米Syncplicityの「Syncplicity」も重宝しそうだ。Syncplicityは、複数のWindowsデバイスにわたって一貫した使い勝手を提供するファイル同期ツールである。

 Syncplicityはコンシューマーアプリとして設計されているわけではない。Syncplicityの「Enterprise Edition」は、EMCのスケールアウト型NAS「EMC Isilon」、オブジェクトストレージ「EMC Atmos」、ファイル/ブロックストレージ「EMC VNX/VNXe」、ストレージ管理ソフトウェア「EMC ViPR」を使ったオンプレミスストレージが利用可能だ。

 さらにSyncplicityは、Active Directoryとのデータ連係、ユーザーごとの容量制限(クォータ)、帯域幅調整、重複排除といった企業向け機能も提供する。

DocScanner

名称 DocScanner
価格(税込) 700円
公開元 フィンランドHaave

 紙の書類をスキャンしてPDFファイルへ変換するユーティリティは豊富に出回っている。こうした中、フィンランドのHaaveが提供する「DocScanner」は、スキャナなしで機能する点で差異化を図る。フラットベッドスキャナを使う代わりに、ノートPCやタブレットのWebカメラなどで書類を撮影して取り込める。

 この書類スキャンのアプローチは少し心もとないと思われるかもしれない。だが、このアプリのビューファインダー画面でスキャン品質がリアルタイムにフィードバックされるため、1回の撮影で良好なスキャン結果が確実に得られる。さらに、DocScannerは複数ページの書類のスキャンも可能だ。

GimmalPoint

名称 GimmalPoint
価格(税込) 600円
発行元 米Gimmal

 米Gimmalの「GimmalPoint」は、「Microsoft SharePoint Server」用のグラフィカルフロントエンドアプリと考えるのが一番しっくりきそうだ。GimmalPointは、SharePointサイト、ドキュメントライブラリ、タスク、ディスカッション、お知らせなど、ほぼ全種類のSharePointデータを見ることができる。

 ただしGimmalPointは、SharePointの単なるグラフィカルフロントエンドアプリにとどまらない。GimmalPointの最良の機能は、複数のSharePointファーム(サーバ群)へ同時に接続を確立できる機能だ。しかもGimmalPointの検索エンジンは、一度に複数のファームを検索できる。また、頻繁に使うドキュメントなどのリソースをWindowsのスタート画面にピン留めできる機能もあり、さまざまなSharePointリソースを使っている人にとってうれしいだろう。

 気になっている人もいるだろうが、GimmalPointはSharePointリソースを表示できるだけではない。例えばユーザーは、GimmalPointを使ってドキュメントをライブラリにチェックインあるいはチェックアウトしたり、SharePointのワークフローに参加したりできる。

Back to the Drawing Board

名称 Back to the Drawing Board
価格(税込) 1900円
発行元 米High Camp Software

 米High Camp Softwareの「Back to the Drawing Board」は、Windowsストアアプリでは恐らく初となる、CAD製図機能を提供するツールだ。CADのファイル形式であるDXF形式の図面のインポートや、DXF、SVG(ベクター画像用ファイル形式)、PNG、JPEG形式への図面のエクスポートが可能だ。2D立面図、見取り図、回路図などを作成できるように設計されている。

espresso Mind Map

名称 espresso Mind Map
価格(税込) 300円
発行元 スイスCorpatla

 スイスCorpatlaの「espresso Mind Map」は、アイデアの整理や大規模で複雑なプロジェクトの計画立案を支援するように設計されたマインドマップアプリ。インタフェースは直感的で、アイデアの発展に合わせてマインドマップを作り直しやすい。espresso Mind Mapは、ワークフローの効率化ツールとしても広く使われている。

KumoPrint

名称 KumoPrint
価格(税込) 200円
発行元 Cbonnell氏

 Windows RTデバイスの大きな短所の1つは、プリンタドライバの入手が難しいことだ。米ペンシルベニア州ピッツバーグ在住の“Cbonnell”(Corey Bonnell)氏が提供する「KumoPrint」は、Windows RTデバイスからの印刷を今までよりはるかに実用的にできるように設計されている。特筆すべきは、KumoPrintはWindows RTだけではなく、Windows 8/8.1との組み合わせでも使えることだ。

 KumoPrintは、Windowsとクラウド向け印刷サービス「Googleクラウドプリント」の間のインタフェースとして機能する。そのおかげで、ユーザーは自分のWindowsデバイスに保存した任意のドキュメントを、Googleクラウドプリントで構成された任意のプリンタで印刷できる。KumoPrintでは、最新の50件の印刷ジョブを表示し、必要があればジョブを削除したり取り消したりもできる。

 以上の例をはじめ、Windowsストアには、ビジネス環境での利用に適したアプリがたくさんある。上記のアプリはそのごく一部にすぎない。こうした多くのアプリがWindowsストアで提供されており、新しいWindowsストアアプリの開発が絶え間なく進められている。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

新着ホワイトペーパー

製品レビュー 株式会社クレオ

パッケージではなく開発の必要もない、「業務効率が上がるITシステム」とは?

業務効率を高めて生産性を向上させるために、多くの企業がITシステムの導入を進めている。しかし、自社の業務に合わないITシステムを導入してしまっては、逆に生産性が低下する可能性も高い。この問題をどう解決すればよいのだろうか。

事例 New Relic株式会社

店舗業務と事業を支える全システムを観測、オーケーは保守運用をどう一元化した

システム運用の効率化を目的にクラウドシフトを進める中で、高いレベルの可用性と性能を確保することが求められたオーケー。そこで採用されたのが、あるオブザーバビリティプラットフォームだ。その仕組みや実力を、詳しく解説する。

事例 日本電気株式会社

SoR領域の見直しでデジタル競争力を確保、5社の事例に見る運用自動化の効果

IT人材を非効率なシステム運用業務から解放し、デジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みにシフトするには、SoR領域の業務を自動化する必要がある。事例が示す成功のカギとは?

製品資料 日本電気株式会社

全社的なシステム運用の自動化を実現、プロセス全体をカバーする統合基盤の実力

システム運用の自動化に取り組む企業が増えているが、ほとんどが個人管理の域であり、局所的な自動化にとどまっているという。本資料では、関係者間の情報伝達を含む広範囲な自動化を実現する上で有効なソリューションについて解説する。

事例 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート

目黒区が理想の調達を実現、業務システムの柔軟な連携を可能にする共通基盤とは

業務ごとに最適なシステムを導入したいが、連携の難しさが課題となっていた目黒区。しかし、ある共通基盤を活用することで、オールインワンの限界を打ち破り、柔軟なIT環境を構築することができた。その成功事例を紹介する。

アイティメディアからのお知らせ

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

ITmedia マーケティング新着記事

news017.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

news027.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news023.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...