教育ITニュースフラッシュ
慶應SFCは「クラウドを使わないオンラインストレージ」をどう作ったか
講義で使う機器のトラブル対応を強化した早稲田大学の取り組みから、「PASMO」の機能を学生証に入れた東京都市大学の事例まで、注目の教育IT関連ニュースをお届けします。
教育機関のIT導入事例、教育機関向けの新製品に関するニュースを紹介する教育ITニュースフラッシュ。プロジェクターやマイクなど、講義で使う機器のトラブル対応をシステムで強化した早稲田大学の事例から、学生証を使った電子マネー決済を可能にした東京都市大学の取り組みまで、さまざまなニュースがありました。
慶應義塾大学がオンラインストレージ導入 データは学内に保管
同大学の湘南藤沢キャンパス(SFC)が2014年3月、オンラインストレージシステムを本格稼働した。学生や教員約6000人が利用する。従来はファイル共有にファイルサーバを利用していたSFC。ファイルサーバのリプレースにあたり、「スマートデバイスからファイルを利用したい」「ゼミやサークル内でのファイル共有を容易にしたい」といった声の高まりから、オンラインストレージの導入を検討した。ただしSFCでは、研究に関するデータなどが学外に流出することへの懸念から、学外でのデータ保管には懸念があると判断。オンラインストレージの操作感や利便性を維持しつつ、学内のストレージをデータの保存先に指定できることを評価し、シトリックス・システムズ・ジャパンの企業向けオンラインストレージ「Citrix ShareFile」を採用してシステムを構築した(発表:日商エレクトロニクス、シトリックス・システムズ・ジャパン<2014年9月9日>)。
早稲田大学、機器トラブルの対応状況を共通DBで管理
同大学が2006年に開設した「早稲田ポータルオフィス」では、講義室で使うプロジェクターやマイクといった機器に関する問い合わせを受け付け、故障や紛失といったトラブルに対処している。機器の故障や紛失は講義の中断にも直結するため、可能な限り迅速な対処が求められる。だが従来は、窓口と実作業の担当者が「Microsoft Excel」などを使って別ファイルで進捗状況を管理しており、対応状況の確認に時間がかかることがしばしばあった。こうした状況を改善すべく、新規構築した共有データベースで対応状況を一元管理する形に変更。対応状況の把握が容易になるだけでなく、蓄積したデータからトラブルの発生を見越して要員を増やすといったことも可能になった。システムはジャストシステムのデータベースアプリケーション開発ツール「UnitBase」を利用して構築。2013年12月に本格稼働した(発表:ジャストシステム<2014年9月11日>)。
群馬パース大学がWindows 8.1タブレットを新入生全員に無償貸与
群馬県高崎市に本拠を置く医療系大学である同大学が、2014年度の全新入生220人以上を対象に、「Windows 8.1」搭載タブレットを無償貸与した。2009年度から無償貸与しているノートPCと比べて小型で持ち運びしやすいタブレットの導入で、学生の主体的な学習を促す。同大学の講義は「Microsoft Office」の利用を前提としている他、卒業生の主要な就職先である医療機関でも現場でWindows端末を利用する機会が多いという判断から、Windowsタブレットに絞って製品を選定。LTE通信が可能なこと、本体の装着する物理キーボードが周辺機器として用意されていることなどから、日本ヒューレット・パッカードの「HP ElitePad 900 for DOCOMO」を選定した(発表:日本ヒューレット・パッカード<2014年9月5日>)。
東京理科大学、学生の個人PCで「MATLAB/Simulink」を利用可能に
同大学は、数値計算ツール「MATLAB/Simulink」をはじめとする、米MathWorks提供の51製品のサイトライセンス(組織単位の一括ライセンス)を契約。同大学の全学生/教職員に、全てのキャンパス内にあるクライアントPCでMathWorks製品を利用できるようにした。同大学では、以前から一部の研究や講義でMATLAB/Simulinkを利用しており、今回の契約で利用範囲を広げる。加えて今回のライセンス契約により、学生が個人で購入したクライアントPCでもMathWorks製品を利用できるようにした。時間や場所の制約なくMathWorks製品を利用できるようにして、教育活動のさらなる活発化を目指す考えだ(発表:東京理科大学、MathWorks Japan<2014年9月8日>)
東京都市大学が「PASMO学生証」を発行、学食のタッチ決済も実現へ
2014年9月17日に、ICカード乗車券「PASMO」の機能が付いた学生証と教職員証を発行する。発行数は、学生証が約8000枚、教職員証が約1000枚。2015年度以降の新入生は、入学時に発行する。同大学は以前から学生証をICカード化しており、図書の貸し出しや入退管理、出席管理、証明書発行などの機能を用意していた。今回のPASMO機能追加により、これらに加えて鉄道やバスの定期券や電子マネー決済などを可能にした。今後は学生や教職員にとっての利便性を高めるべく、キャンパス内にある学生食堂や文具ショップ、自動販売機で電子決済を可能にする考えだ。システム開発は東急建設と共同で進めた(発表:東京都市大学<2014年9月11日>)。
法政大学、インターネット無料講座の第2弾を開講
同大学キャリアデザイン学部が2014年9月から11月にかけて、キャリアデザインに関する講座をインターネットで開講する。今回開講するのは、各業界で活躍する人にキャリアについて聞く「キャリアインタビュー」、サービス業のビジネスを理解する「サービス・ビジネスのキャリアデザイン」、キャリア教育の理解を深める「キャリア教育のウソとホント」の3講座。同学部は2014年6月にも同様の講座を開講しており、高校生に実際の大学教育を理解してもらうのに役立つといった効果が見えたことから、新規講座の開講を決めた。配信基盤にはスクー(東京都渋谷区)の動画学習サービス「schoo WEB-campus」を利用する(発表:スクー<2014年9月5日>)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
事例
[日本オラクル株式会社] ピンチをチャンスに変えたEPR製品は? 先行企業の導入事例3選 -
技術文書・技術解説
[日本オラクル株式会社] 無自覚なリスク 秘伝Excelファイルが監査の壁、不正・ミスの温床となる理由 -
製品資料
[日本オラクル株式会社] 戦略的経理の第一歩 失敗のない「脱Excel」を実現する秘訣とは? -
技術文書・技術解説
[日本オラクル株式会社] いまさら聞けないオンプレERPとクラウドERPの違い 最適な製品をどう見極める? -
事例
[株式会社ビザスク] 連結売上高が約2倍に成長、富士フイルムが実践した新規事業創出の戦略とは?
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
2
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
3
「0.3秒のスピード顔認証」の入退室管理が社員に好評 事例に学ぶオフィス改革
-
4
「ノートPC派」は損をしている? Dellと考える“自作PC”のメリット
-
5
エンジニアの生産性はどう測る? マネジメントに不可欠な可視化の実現方法とは
-
6
慶應義塾が「Notion」を選んだ理由 AI導入の盲点になる“情報のサイロ化”
-
7
LINEヤフーはなぜ「社内の管理者」すら信用しないインフラを作ったのか
-
8
1200万円のSaaS導入を回避 スギ薬局「運用費10万円」のAIエージェント構築術
-
9
「また同じ説明か」 消費者の半数が離脱するAIチャットbotの“記憶喪失”
-
10
IT製品の導入に関するアンケート「PC&デバイス」編
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
DX/AI投資の壁を突破、現代の最高財務責任者が直面する課題と克服のヒント
-
3
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
4
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
5
システムの保守がモダン化を阻む? 「変えない判断」から脱却する方法とは
-
6
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
7
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
8
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
9
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー