MicrosoftのWindows 10は現在プレビュー段階にある。だが正式リリースされればIT部門によるWindows PCの管理の在り方に変化をもたらすだろう。
Windows 10は2015年夏にリリースされる見通しだ。同OSにおける大きな変化の1つに、アップグレードに対する新しいアプローチが挙げられる。デスクトップPCのアップグレードは、新しいOSソフトウェアの「ビッグバン」的アップデートから、新しい機能の継続的な配信へと切り替わる。
Microsoftは、PCを最初からイメージングし直すことへの有効な代替えとして、インプレース更新の改善に取り組んでいる。目標はプロセスを円滑化して支障を少なくすることにある。
同社が導入するのは、「Windows as a Service」という概念だ。3〜4年ごとに大規模な新リリースが登場するのではなく、累積的にアップグレードが配信されるようになる。組織は5年間のメインストリームサポートとセキュリティ問題および不具合修正のアップデートのみを提供する「長期サービス」系か、最新機能を備えていてミッションクリティカルではないマシンに適した「企業向けの現行ブランチ」かを選択できる。セキュリティ面では、Windows 10には2要素認証への新しいアプローチとコンテナベースの暗号化が含まれる。
5年間のWindows戦略を検討しているIT部門にとっては、プログラミングモデルに大きな変更がある。Windows 10はユニバーサルアプリと呼ばれる新しいアプリケーションプラットフォームを提供する。
これは「1つのWindows」の概念を推し進めるものだ。Windows 10のバリエーションはスマートフォンやタブレット、デスクトップPC、組み込みシステムに搭載される。例えばMicrosoftは最近、ARM v7チップセットを搭載した低価格マシン「Raspberry Pi 2」に対応したWindows 10のバージョンを発表した。
ユニバーサルアプリは、Windows対応デバイスを横断するクロスプラットフォームアプリになる。これはWindows搭載のノートPCやハイブリッドPC、タブレット、Windows Phoneをユーザーに提供することを検討しているIT部門にとって魅力的かもしれない。
だがユニバーサルアプリは新しいアプリケーションのために利用すべきなのか、それとも既存のアプリケーションを移行させるべきなのか。現行のWindows 8と違って、ユニバーサルアプリはWindows 10が広く普及しない限り問題にならない。多くの組織がWindows 7にとどまっているのは、Windows 8のスタートメニューや設定に対する否定的な反応と、フルスクリーンのタッチフレンドリーアプリを一般的なデスクトップPCやノートPCで提供することに意味があるのかという疑問による。
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