仮想化の普及に伴い、仮想マシンのバックアップが重要課題になってきた。しかし、やり方やツールを間違えると必ず失敗する。そうならないための5つの課題を解説する。
仮想マシン(VM)は、現代のITインフラの標準的な導入単位だ。完全な仮想環境を運用している企業は多く、利用率は80%以上に達する。このことから、可用性の高いシステムを実現する上ではVMのバックアップが重要な考慮事項となる。だが、VMのバックアップは物理サーバのバックアップに使用される従来型のアプローチとは異なる。
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ここからは、VMのバックアップに関する主な5つの問題を紹介する。
仮想環境を保護する最も簡単な方法は、バックアップの作成に物理サーバと同じプロセスを使用することだ。だが、簡単な方法が最適な方法とは限らない。従来型のバックアッププロセスを使用すると、次のようにさまざまな問題が発生する可能性がある。
ディスクからデータを移動する従来型のエージェントを使用してバックアップを実行する場合、ホストとバックアップサーバへのネットワークに必然的にボトルネックが発生する。かつては、1台の物理サーバから1つのアプリをバックアップしていたが、現在は複数台の仮想サーバ上で複数のアプリが、ホスト、ネットワーク、ストレージなどのリソースを求めて競合している。
クライアントの数に基づいてバックアップソフトウェアのライセンスが付与されている場合、バックアップのコストは簡単に増大する。また、一時的に使用する複数のVMにそれぞれライセンスを割り当てると、管理作業がとてつもなく面倒になる。
米VMwareの「vSphere vMotion」などの機能を使用している場合は特に、VMはインフラ間を移動する動的なものになる。ネットワーク上の物理的な場所を基にしたVMのバックアップは失敗する可能性があり、問題解決のために手作業による場所の特定が必要になる場合がある。
「VMware vStorage API for Data Protection」(VADP)などのハイパーバイザーベースのバックアップAPIを使用した仮想環境のバックアップが明確にサポートされた状態で実行されない限り、従来型のバックアップツールは避けた方がよい。
仮想化によって、アプリケーションスタックには複雑さという別の層が加わる。
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