バーナーズ=リー氏が目指す「自分のデータを自分で管理できるWeb」「Solid」とは

ティム・バーナーズ=リー氏がInruptという企業を立ち上げた。その狙いは、オンラインデータの管理権限をそのユーザー自身に与えること。そのためのプラットフォーム「Solid」とは? 同氏が目指すWebとは?

2018年12月19日 08時00分 公開
[Sebastian Klovig SkeltonComputer Weekly]

 World Wide Webの生み親であるティム・バーナーズ=リー氏がスタートアップ企業Inruptを立ち上げた。この起業には、オンラインデータの管理権限をそのユーザー自身に与えることでインターネットが新たな段階に進むという同氏の希望が込められている。

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 バーナーズ=リー氏は最近のブログ記事で、Webが「不平等と分裂の推進役」に変わり、ユーザーは製品やサービスの利用と引き換えに民間企業やサービスプロバイダーに個人情報を引き渡していると記している。

 同氏はマサチューセッツ工科大学(MIT)の同僚と共同でオープンソースプラットフォーム「Solid」を開発している。Solidによって、ユーザーのデータがどこに、どのように保存され、誰がそのデータにアクセスするかをユーザー自身が選択できる。Inruptはこのプラットフォームをサポートすることになるだろう。

 SolidのWebサイトによると、ユーザーのデータは「Solid POD」(以下「POD」)に保存される。このPODは“セキュアデジタルUSB”として機能し、どこからでもアクセスできる。

 「PODは自分独自のプライベートWebサイトという考えだ。保存したデータは利用している全てのアプリケーションと相互運用される。つまり、ユーザーは自分独自のパーソナルAPIを持つことになる」と同Webサイトに記載されている。

 「オンラインにコメントや動画を投稿すると、友人はアルバムビュワーやソーシャルフィードなど、好みのアプリケーションを使って閲覧できる。データは所有するが、そのデータを任意の方法で形状を変えることができる。PODは幾つでも所有でき、Solid対応のWebサーバに常駐する」

 Solidは、このWebコンテンツを管理する権限をユーザーに与える。

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