オープンソースソフトの商用サポートを捨てて得たメリットCloud Foundry導入事例

ある企業が、PaaS基盤「Cloud Foundry」を商用版からオープンソース版に切り替えた。商用サポートを捨てるリスクと引き換えに同社が得たものは、コスト削減効果だけではなかった。

2018年12月18日 08時00分 公開
[Cliff SaranComputer Weekly]

 投資企業Fidelity Internationalは、オープンソースのPaaS基盤「Cloud Foundry」を商用サポート版からオープンソース版に切り替えて1万ポンド(約148万円)以上のコスト削減を実現した。

 スイスのバーゼルで開催された「Cloud Foundry Summit 2018」のあるセッションで、Fidelity Internationalのこの事例が取り上げられた。同社でPaaSエンジニアを務めるレイチェル・ウォナコット氏はそのセッションで、同社はCloud Foundryの使用量が増加しており、商用版のライセンスを拡張していたら非常に高額になっていただろうと語った。

 「当社がCloud Foundryに関わり始めたのは4年前だ。Cloud Foundryの魅力は、開発者がアプリケーションとデータのみに注意すればよい点にある」と同氏は話す。

 だが実行するアプリケーション数に応じてFidelity Internationalが負担するライセンス料が高くなっていった。同社は当初、Cloud Foundryで約40のアプリケーションを利用していた。現在は170を超えるアプリケーションを利用している。

 Fidelity Internationalは商用版からオープンソース版への移行を決断した。そのためには、オープンソース版のCloud Foundryで商用版が提供するサービスを再現する必要があった。10人のスタッフで構成した同社のITチームは、サービスの低下や新たなリスクをもたらすことなくこれを行ったとウォナコット氏は語る。




続きを読むには、[続きを読む]ボタンを押して
会員登録あるいはログインしてください。






Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アイティメディアからのお知らせ

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

ITmedia マーケティング新着記事

news017.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

news027.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news023.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...