2009年05月07日 09時00分 UPDATE
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NEWSボーランドCEOが語る「ソフトウェア開発にもBIの活用を」

ボーランドのCEOが今後の製品戦略を語った。ソフトウェア開発のあらゆるプロセスにおける情報を収集して可視化するBI機能を提供することで、その投資対効果を明確にする。

[翁長 潤,TechTargetジャパン]

 米Borland Software(以下、ボーランド)のCEO(最高経営責任者)兼社長であるエリック・プラッシュ(Erik Prusch)氏は2009年4月、TechTargetジャパンのインタビューに応じ今後の製品戦略を語った。その戦略では、ソフトウェア開発プロジェクト全体を可視化する分析機能「BI for ALM」を、同社のソフトウェア開発ライフサイクル(SDLC)製品群に搭載していく。従来のソフトウェア開発者だけでなく、さらに上位のプロジェクト管理者や経営層までをターゲットとした製品展開を図る。

photo ボーランドのCEO兼社長、エリック・プラッシュ氏

 ボーランドは、特定の開発プロセスやツール、プラットフォームに依存することなく、ユーザーが自由にプロセスやツールを選択して組み合わせることによってALM(Application Lifecycle Management)の実現を目指すという「Open ALM」に基づき、プロジェクト統合管理(Borland Management Suite)、ソフトウェア品質管理、ALMの3つを軸にしたソリューションや製品を提供している。

 同社では、「さまざまなベンダー製品が混在する企業のIT環境にも適応する、オープンで統合されたフレームワークを提供すること」が競合他社との差別化要因だとしている。

ボーランドのOpen ALMを構成する3つのソリューションとその構成製品
ソリューション 構成製品
プロジェクト統合管理ソリューション Borland TeamFocus (プロジェクト統合管理ツール)
Borland TeamDemand (プロジェクト要件管理ツール)
Borland TeamAnalytics (情報収集・集中管理ツール)
品質管理ソリューション Borland Silk Test (回帰テスト/機能テスト自動化ツール)
Borland Silk Performer (負荷テストツール)
Borland Silk Central Test Manager (自動テスト管理ツール)
ALMソリューション Borland StarTeam (ソフトウェア構成・変更管理ツール)
Borland Together (ソフトウェアモデリングツール)
Borland Caliber (要件管理ツール)
Borland Caliber DefineIT (ソフトウェア要件定義ツール)

 SDLC製品群に分析機能を搭載する理由について、エリック氏は「測定できないものを改善することはできない。ソフトウェア開発も“管理されたビジネスプロセス”(Managed Business Process:以下、MBS)であるべき」と語った。

 またエリック氏は、既に製造業などのほかの分野ではMBSは確立されているが、ソフトウェア開発分野では遅れていると指摘する。その理由は、「ソフトウェア開発分野では企業のIT資産は既に複雑化しているため、各工程におけるプロセスの詳細なデータ測定や集積などが難しいから」。そのため、同社は今後「要求管理」「プロジェクト管理・実行」「測定」「品質管理」「変更管理」「要件管理」の6つの領域に関してBI for ALMを搭載し、ソフトウェア開発をBMS化していくという。

 BI for ALMでは、企業内のIT資産や開発ツールのデータを収集し、そのトラッキングを行うことで、ソフトウェア開発の生産性やそのROI(投資対効果)をグラフや図表などで可視化する。これにより、開発プロセスの改善やその最適化を図ることができるという。既に同社のプロジェクト統合管理製品群には組み込まれている。

photo 「Borland TeamAnalytics」に搭載されている業績管理ダッシュボード画面《クリックで拡大》

 同社は2006年から、350人の開発組織においてアジャイル手法を採用した製品開発を進め、顧客対応の迅速化や品質の向上を目指している。2009年4月現在、組織の75%をアジャイル化した結果、年間の製品発表数が倍増し、さらに品質も50%向上したという。

 エリック氏は、アジャイル開発手法は必ずしも万能ではないとしつつも、アジャイルの導入により既に成果が目に見えて上がっており、アジャイル開発手法は今後、小さなチーム単位から大きな組織単位へと段階的に採用されていくだろうと語った。

 また、同社がIDE(統合開発)ツールによる開発者単位のソフトウェア開発支援から始まり、プロジェクト単位、組織単位の生産性の向上へとつながってきた25年の歴史を振り返り、今後は「ソフトウェア開発におけるビジネス価値を顧客企業に見いだしてもらいたい。その支援をわれわれは続けていく」と抱負を述べた。

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