2012年09月03日 08時00分 UPDATE
特集/連載

電力管理が変えるネットワーク管理者の役割【前編】クラウドが普及を後押し? 「ネットワーク電力管理」最新動向

ITを利用したネットワークベースの電力管理技術が充実しつつある。米Cisco Systemsなどのネットワークベンダーは、技術開発や提携を急ぐ。最新動向をまとめた。

[Shamus McGillicuddy,TechTarget]

 ネットワークのことだけを心配し、その他のことには気を配らなくてよいのであれば、大半のネットワーク管理者は幸せだろう。だがネットワーク管理者の責任範囲が、市場の力によって拡大させられるのは珍しいことではない。エネルギー消費量を管理して省エネを実現する技術の登場により、こうした変化が今まさに起こりつつある。

 ITを利用したネットワークベースの電力管理は、Power over Ethernet(PoE)技術が市場に登場し、データネットワークが新たにパワーグリッドと呼ばれる電力供給網としての役割を担うようになって以来、常に有望視されている分野だ。PoE技術の電力供給能力は、世代ごとに進歩を重ねてきた。それに伴い、ネットワークから受電できる端末の数も増加している。

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 米Cisco Systems(以下、Cisco)は、ネットワークで従来比2倍の60Wの電力を供給できる「Cisco Universal Power Over Ethernet(UPOE)」技術を最近発表した。UPOEによる電力供給能力の増加分を活用すべく、同社は目下、LED照明のベンダーなども含め、パートナーエコシステムの拡大を推進中である。

 これからは、ネットワーク管理者が電力を管理する時代だ。

 ネットワークから受電する端末が増加し、ITによって電力消費量がますます厳しく精査されるようになる中、企業がネットワーク管理者に対し、ITを活用したエネルギー管理と省エネに力を入れるように要請するのは当然のことだ。

 「今や電力管理はネットワークチームの管轄下にあり、ネットワーク担当者の専門知識が必要とされる分野になっている」と指摘するのは、米ソリューションプロバイダーCurrent Analysisの主任アナリストであるマイク・スパンバウアー氏だ。「ただし、幾つか変化している点もある。米国企業のネットワークチームは依然として、電力収支の管理について直接の責任を負っていない。だが英国など省エネに積極的な一部の国や地域では、会社が社内の全てのチームに対して、電力収支の改善に関する報告を義務付けている。炭素税が導入されている英国では、電力コストが米国より3〜4倍高い」と同氏は言う。

 また同氏によれば、米国ではIT部門の省エネ意識はそこまで高くはないが、今後はクラウドが意識向上に寄与することになるかもしれないという。

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