“Metroスタイル”にユーザーの混乱必至
知らないと後悔するWindows 8アプリのUIと互換性、6つのポイント
Windows 8が一般に公開され、多くの組織が真剣に評価を始めている。Windows 8と従来バージョンの最大の違いは、2012年8月初めまで「Metroインタフェース」と呼ばれていた新しいアプリケーション環境だ。
デスクトップにインストールするWindows 8アプリのユーザーエクスペリエンスとアプリケーションの互換性について、IT管理者が把握しておかなければならないことが幾つかある。ここでは、評価に際して注目すべきポイントを挙げる。
1.Windows 8アプリは全画面表示により、1つの作業に集中することを重視した環境になる
従来のWindowsに慣れており、全画面表示でアプリケーションを使う習慣がないユーザーは特に戸惑うだろう。アプリ間の切り替え方法もこれまでとは少し異なる。従来のように何でもマウスで操作できるスタイルではないため、ユーザーにはトレーニングが必要だ。
例えば、MetroのWindowsメールでは、アイテムのドラッグ&ドロップがサポートされない。Metroスタイルのアプリでは、今までと同様に右クリックでコンテキストメニューが表示される場合もあるが、画面の1割程度の大きさのボタンが並ぶ小さいタッチ式のオプションパネルが表示され、その中からマウスでオプションを選ぶ方法が採用されている場合もある。Metroはタッチ操作が主で、キーボードやマウスによる操作は二の次であるのは明らかだ。これだけは誰が何と言おうとはっきりしている。
2.Windows 8アプリは、基本的にMicrosoftが運営するWindowsストアから読み込まれる
Windowsストアは、Apple StoreやiTunes App Storeのように、Metroスタイルアプリの拠点になる。無料アプリも提供されるが、開発者がWindowsストアでMetroスタイルアプリを販売することもできる。
一方、MetroスタイルのアプリをWindows 8の他のエディションにサイドロードする、つまりWindowsストアを通さずにアプリをインストールすることは禁止されている。作成したアプリケーションをWindowsストアにアップロードせず、ユーザーのマシンにインストールした後でMicrosoftの承認を受けたい場合は、「Windows 8 Enterprise」がデスクトップにインストールされている必要がある。
なお、グループポリシーを使ってWindowsストアへのアクセスを無効にすることもできる。また、大容量のUSBメモリから会社が承認した完全なデスクトップイメージを実行できる「Windows to Go」(USBからブートとOS実行を可能にするWindows 8 Enterpriseの新機能)を使う場合、Windows to GoからWindowsストアへのアクセスはデフォルトでブロックされるので注意したい。
3.従来のOffice 2003、2007、2010アプリケーションは、Metroスタイルではない
基幹業務アプリケーションも含めて、Windows 8アプリとして作成されたMetroスタイルアプリと従来のデスクトップ向けのOfficeスイート間の切り替えに、ユーザーは最初混乱するかもしれない。
「切り取り」または「コピーして貼り付け」のコマンドをはじめ、従来のWindowsツールは全てどちらの環境でも利用できるので、実質的な使い勝手の低下はほぼゼロだが、Windows 8の導入初期にはユーザーに細心の注意を払い、スタイルの違いによる問題防止に努めたい。
4.Metroアプリは、x86/x64チップセットにも、SoC(System on a Chip)ハードウェアとも呼ばれるARMチップセット搭載のWindows RTマシンにも対応する
標準的なIntelのx86/x64ベースのハードウェアと、多くのWindows 8タブレットに使われるARMベースのWindows RTの両方に同じMetroアプリを対応させるためには、アプリをコンパイルし直す必要がある。
5.MetroスタイルのInternet Explorerは閲覧のためだけに作られており、機能は大幅に限定される
JavaやFlashも含め、プラグインやアドインには対応しない。今のところSilverlightは動いているが、Microsoft(マイクロソフト)がこのバージョンのInternet Explorer(IE)をアップデートするのは、プラグインやアドオンの対応が必要だと判断した段階だろう。従って、MetroスタイルのIEから社内Webアプリケーションにアクセスする場合、最も基本的なHTMLベースのWebアプリケーションでない限り、互換性の問題が発生する可能性がある。
6.多くのプリンタは、Windows RTには対応していない
新しいチップセットに対応するためには、メーカーが完全にドライバを書き直す必要がある。Microsoftはこの問題を緩和するため、Windows RT用のユニバーサルプリンタドライバの開発に取り組んでいる。
しかし、接続したPCでのソフトウェアサポートを必要とする複合機やプリンタの多くは、ARMベースのWindows 8タブレットがリリースされてから、かなり待たないと使えるようにはならないだろう。
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