知らないと後悔するWindows 8アプリのUIと互換性、6つのポイント“Metroスタイル”にユーザーの混乱必至

Windows 8が一般に公開され、多くの組織が真剣に評価を始めている。Windows 8と従来バージョンの最大の違いは、2012年8月初めまで「Metroインタフェース」と呼ばれていた新しいアプリケーション環境だ。

2012年10月15日 08時00分 公開
[Jonathan Hassell,TechTarget]

 デスクトップにインストールするWindows 8アプリのユーザーエクスペリエンスとアプリケーションの互換性について、IT管理者が把握しておかなければならないことが幾つかある。ここでは、評価に際して注目すべきポイントを挙げる。

1.Windows 8アプリは全画面表示により、1つの作業に集中することを重視した環境になる

 従来のWindowsに慣れており、全画面表示でアプリケーションを使う習慣がないユーザーは特に戸惑うだろう。アプリ間の切り替え方法もこれまでとは少し異なる。従来のように何でもマウスで操作できるスタイルではないため、ユーザーにはトレーニングが必要だ。

 例えば、MetroのWindowsメールでは、アイテムのドラッグ&ドロップがサポートされない。Metroスタイルのアプリでは、今までと同様に右クリックでコンテキストメニューが表示される場合もあるが、画面の1割程度の大きさのボタンが並ぶ小さいタッチ式のオプションパネルが表示され、その中からマウスでオプションを選ぶ方法が採用されている場合もある。Metroはタッチ操作が主で、キーボードやマウスによる操作は二の次であるのは明らかだ。これだけは誰が何と言おうとはっきりしている。

2.Windows 8アプリは、基本的にMicrosoftが運営するWindowsストアから読み込まれる

 Windowsストアは、Apple StoreやiTunes App Storeのように、Metroスタイルアプリの拠点になる。無料アプリも提供されるが、開発者がWindowsストアでMetroスタイルアプリを販売することもできる。

 一方、MetroスタイルのアプリをWindows 8の他のエディションにサイドロードする、つまりWindowsストアを通さずにアプリをインストールすることは禁止されている。作成したアプリケーションをWindowsストアにアップロードせず、ユーザーのマシンにインストールした後でMicrosoftの承認を受けたい場合は、「Windows 8 Enterprise」がデスクトップにインストールされている必要がある。

 なお、グループポリシーを使ってWindowsストアへのアクセスを無効にすることもできる。また、大容量のUSBメモリから会社が承認した完全なデスクトップイメージを実行できる「Windows to Go」(USBからブートとOS実行を可能にするWindows 8 Enterpriseの新機能)を使う場合、Windows to GoからWindowsストアへのアクセスはデフォルトでブロックされるので注意したい。

3.従来のOffice 2003、2007、2010アプリケーションは、Metroスタイルではない

 基幹業務アプリケーションも含めて、Windows 8アプリとして作成されたMetroスタイルアプリと従来のデスクトップ向けのOfficeスイート間の切り替えに、ユーザーは最初混乱するかもしれない。

ITmedia マーケティング新着記事

news171.png

2024年のGW予算は横ばい 賃上げよりも物価高と円安の影響が勝る?――インテージ調査
インテージが全国の15歳から79歳の男女を対象に実施したゴールデンウイークに関する調査...

news148.jpg

CNN幹部が語る、メディアビジネスにとってのAIのリスクと機会
生成AIがコンテンツを量産し、真偽の明らかでない情報があふれかえる中、メディアの価値...

news016.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2024年4月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。