2012年12月20日 08時00分 UPDATE
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タレントマネジメント製品紹介【第11回】「COMPANY」がタレントマネジメントで目指す“進化するベストプラクティス”

国産の人事・給与パッケージとして大企業を中心に広く使われている「COMPANY」。同社はユーザー企業の要望を受けて数年前からタレントマネジメントの機能を製品に盛り込んできた。その特徴とは。

[吉村哲樹]

 ワークスアプリケーションズが開発・販売する「COMPANY」は、大手企業向け業務パッケージ市場で長くシェア上位を維持する国産ERPパッケージ製品。財務会計、人事・給与、販売管理など、さまざまな業務領域に対応するモジュール群で構成されるが、特に人事・給与分野に関しては豊富な実績を持つ。

ワークスアプリケーションズの板倉大樹氏 ワークスアプリケーションズの板倉大樹氏

 COMPANYの人事・給与関連機能は、「人事管理/給与計算」「申請/ワークフロー」「勤怠/プロジェクト管理」「教育/研修管理」の4つのモジュールで構成される。それぞれの中に、日本企業の人事部の業務に最適化したさまざまな機能が実装されているが、ここ数年で特に強化を図ってきたのがタレントマネジメント関連の機能だという。その背景について、ワークスアプリケーションズ グローバルビジネスサポートグループ マネジャー 板倉大樹氏は、次のように説明する。

 「数年前から、数は少ないながらも、サクセッションプラン(後継者計画)をはじめとするタレントマネジメント機能の要望が、何社かのユーザー企業から寄せられていた。弊社としても、タレントマネジメントは日本企業の人事部門に新たな価値を提供できると判断し、かなり早い段階からタレントマネジメント関連の機能をバージョンアップごとに実装してきた」

ワークスアプリケーションズの松本耕喜氏 ワークスアプリケーションズの松本耕喜氏

 COMPANYには、特に「タレントマネジメント」や「人材育成」を銘打ったモジュールは存在しない。だが、既存4モジュールにそれぞれ埋め込まれた形で、タレントマネジメント機能が一通りそろっているという。同社 プロダクトソリューション事業本部 ソリューションプランニンググループ チーフコンサルタント 松本耕喜氏によれば、まさにこの点において、COMPANYのタレントマネジメントソリューションの特徴が表れているという。

 「最近よく見られるタレントマネジメント製品は、既存の人事システムに外付けして利用する形が多い。しかし、既存システムと切り離されていると、マスターデータの二重持ちなどに伴い運用が煩雑化し、結局活用されなくなってしまう。またSaaS形式で提供される製品もあるが、タレントマネジメントは基幹業務の一部であり、本来はPDCAサイクルを回しながら長期的に取り組んでいくべきもの。SaaSで一時的にアドオン的な使い方をするものではない」

 その点、COMPANYは従来の人事業務とタレントマネジメント機能が一体となって提供されるため、これまでの業務の延長上でタレントマネジメントの取り組みを根付かせていくことができるという。

人材育成は日本流と欧米流の2本立て

 COMPANYが実装する代表的なタレントマネジメント機能の1つが、人材検索機能だ。ある特定のポストにふさわしい人材を社内で探す際、人事情報データベースからさまざまな条件や切り口で人材を検索し、その一覧を表示することができる。また、人材を9ボックスのチャートにプロットして表示するような、他のタレントマネジメント製品が備える機能も提供する。

ik_tt_com03.jpg COMPANYの人材検索機能。検索結果から人材を比較できる《クリックで拡大》
ik_tt_com04.jpg COMPANYの9ボックス機能。ポテンシャルとパフォーマンスの観点で人材を比較する《クリックで拡大》

 しかし、COMPANYが備えるこうした機能は、海外製のタレントマネジメント製品の機能とは若干異なる考えで設計されているという。

 「海外製品の機能は、社内の各ポストで求められる人材の要件がきちんと定義されていることが利用の前提となっている。その上で、システムがその要件に合致する人材を自動的に抽出したり、あるいはサクセッションプランを立てたりする。しかし、日本企業ではポストの要件を厳密に定義する文化はなく、後継人材を選ぶ際もシステムで一律に抽出するよりは、関係者の合議の上で決めるという習慣が根強い。そのため、日本企業は海外製のタレントマネジメント製品の機能を活用できないことが多い」

 その点COMPANYは、たとえポストの要件が定義されていなくても、「ある条件の組み合わせを一定以上満たしている」といったような、曖昧な条件で候補人材を絞り込める機能を備えており、日本企業の文化に即した利用が可能だという。またこれ以外にも、組織編成のシミュレーション機能や、MBO(目標管理)のプロセスを支援するWebワークフローなどのタレントマネジメント機能が、各モジュールの基本機能と一体化された形で提供されている。

ワークスアプリケーションズの竹市栄治氏 ワークスアプリケーションズの竹市栄治氏

 ただし、ビジネスのグローバル化が進展し、海外拠点における人材管理に課題を抱える日本企業が増えてきている今日、「欧米流のタレントマネジメント機能のニーズも将来的には増えてくるはず」と同社 製品開発本部 HR Division ゼネラルマネジャー 竹市栄治氏は述べる。

 「現時点では、本社の人事部の目が海外拠点まで行き届かずに、現地の優秀な人材を競合他社に流出させてしまっているケースが多くの企業で見られる。そこで、まずは日本流のやり方で、海外拠点の人材管理をシステム的にフォローするのが第一ステップだと考えている。それができた上で、次に第二ステップとして海外流の人材管理を海外拠点に適用していく。COMPANYでは現在、第一ステップの日本流のタレントマネジメントソリューションに重点を置いている。欧米流の割り切ったやり方に比べ、日本流の方がはるかに複雑なので、これが完成すれば自ずと第二ステップも容易に実現できると考えている」

バージョンアップで常に最新のベストプラクティスに対応

 COMPANYは製品の機能以外でも、その特徴的な周辺サービスで知られる。その1つが、「永続的な無償バージョンアップ」という独自の保守ポリシーだ。一般的な業務アプリケーションは、製品の保守期間が切れ、新たなバージョンを導入する際には、少なからぬコストが掛かってしまう。しかしCOMPANYは、一度導入すればその後の製品バージョンアップを年間保守料金だけで受けられる(参考記事:「COMPANYシリーズ」を貫く“本来のパッケージ”という開発思想)。

 これは、人事・給与関連のモジュールだけでなく、COMPANYの全てのモジュールに対して適用されるポリシーだが、特に人事・給与分野ではそのメリットが高いと板倉氏は述べる。

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