Case Study
「アクティビティトリガー」「ワークフロー」「ダッシュボード」で業務を簡素化
「アクティビティトリガー」と「ワークフローツール」をうまく組み合わせれば、従業員は電子的に順次作業を引き継いでミスや遅れなく処理することができる。「ダッシュボード」はより経営的なツールで、マネジャーはこれによって主要な指標を検討することができる。
筆者がCIOを務めるノースコーストエレクトリックでは今、社内で進めているERPプロジェクトを通じて、業務を簡素化してコストを削減する方法を模索している。
業務のやり方を見直す中で、技術が進歩しているのに、紙への依存が減少していないことに気付いた。紙を減らせば、人員を抑制し、紙にまつわるうっかりミスを低減し、顧客サービスを向上させ、ひいては利益を高めることができる。
そこで役に立つのが、「アクティビティトリガー」「ワークフローツール」「ダッシュボード」だ。ここでは、この三種の神器について説明する。
「シンプルに、シンプルに、シンプルにしなければ」
19世紀の思想家ヘンリー・デビッド・ソローは友人であり師でもあったラルフ・ワルド・エマーソンに言った。それに対してエマーソンは次のように応じた。
「“シンプルに”は1回で十分」
わたしがCIOを務めるノースコーストエレクトリックも今、社内で進めているERPプロジェクトを通じて、業務を簡素化してコストを削減する方法を模索している。
業務のやり方を見直す中で、技術が進歩しているのに、紙への依存が減少していないことに気付いた。紙を減らせば、人員を抑制し、紙にまつわるうっかりミスを低減し、顧客サービスを向上させ、ひいては利益を高めることができる。
そこで役に立つのが、「アクティビティトリガー」や「ワークフローツール」、「ダッシュボード」だ。
商品販売が主体の業務を例に取ろう。こうした業務では、さまざまな配送条件や、価格変更、顧客からの難しい要望といった要因から、やるべきことのリストが常に変わる。アクティビティトリガーは業務の自動化の要を担い、重要事項の判断と処理をサポートする。例えば、期日までに顧客から入金があったかをチェックするには人手がかかる。また、特注品の注文を受けてから数週間後に入荷した時に忘れずに顧客に連絡するには、販売スタッフが1日に何回か、入荷時に連絡する必要がある品物と注文者のリストを調べなければならない。アクティビティトリガーはこうした作業に適用することができる。
アクティビティトリガーは、いわば働き者の小人のようにコンピュータの中を走り回り、約束事に基づいてイベントを認識し、ビジネスプロセスにおける対応する作業の実行を促す。ワークフローツールは、関連する個々の作業が連動して行われるようにする。これらによって業務が全体として円滑に進むことになる。例えば、メアリーが在庫切れの新商品を販売し、金曜に店舗に入荷すると顧客に伝えた場合、仕入れ部門のマイクは商品が納入される時刻を事前に確認し、翌日着の航空便で所定の店舗に発送する手配を行い、その店舗の配送部門のマイクは案件を把握して、届いた商品を顧客に引き渡すために買い上げ品預かりコーナーに移す、といった具合だ。
アクティビティトリガーとワークフローツールを組み合わせて利用することで、企業はこれまで紙ベースだった作業手順を排除し、多くの業務を飛躍的に簡素化できる。バトンを受け渡すリレーチームのように、従業員は電子的に順に作業を引き継いでミスや遅れなく処理する。書類を印刷、FAXして電子メールや電話でフォローしなくても、重要な作業の結果は対応する電子書類とともに引き継ぎ相手に伝達される。スタッフは書類の束に目を通してなぐり書きのメモを判読する代わりに、画面上で重要な作業期限の通知を受けられる。
一方、ダッシュボードを利用することで、マネジャーは主要な指標を検討しながらビジネスのかじ取りを行える。アクティビティトリガーと同様に、ダッシュボードは重要事項に対処するのに役立つが、その貢献はより経営的なものだ。ダッシュボードは、長期的な販売や粗利益の増減傾向や、与信方針が甘すぎるかどうかといった主要なビジネス情報をグラフィカルに表示する。つまり、われわれが正しい方向に進んでいるかどうかを教えてくれる。また、灯台のように、われわれが安全に航行するための道しるべともなる。ダッシュボードによって危険な兆候を早期に察知し、問題点を掘り下げて対策を打つことができる。
われわれが開発しているERPシステムでは、必要に応じてアクティビティトリガーを起動できるようになる(われわれのプロジェクトチームはこの機能の作り込みに奮闘している)。また、新システムには基本的なワークフローツールも含まれる。だが、われわれはダッシュボードを追加し、社内の主要な職務ごとに表示をカスタマイズしなければならない。基本的なERPシステムを立ち上げてからも、われわれは当分その作業に追われることになりそうだ。
アクティビティトリガー、ワークフローツール、ダッシュボードは、われわれが戦術と戦略の両面で、より適切な判断と行動をより迅速に行う助けになる。そしてこれらによって実現される業務の簡素化は、ソローも歓迎してくれるかもしれない。
本稿筆者のレス・ジョンソン氏は、電力卸売会社ノースコーストエレクトリックのCIO。
(この記事は雑誌「CIO DECISIONS」3月号に掲載されたものを翻訳しました。)
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