Column
プロジェクト管理にはメールではなくRSSを
メールの洪水から逃れるためにRSSに目を向けよう。RSSはITプロジェクトの管理とコミュニケーションを効率化する1つの方法だ。
IT担当者なら、メールが日々の業務の大きな部分を占めていることだろう。メール管理でも、日常のコミュニケーションでも、プロジェクト管理でも、メールは欠かせない技術となっている。
だが、メールはプロジェクト管理には向かない。メンバーが数人以上のプロジェクトの管理にメールを使ったことのある人なら、お分かりのはずだ。例えば、12人のメンバーがメーリングリストに参加していると、2人のメンバー間でやり取りされているメールのコピーを、ほかの10人が逐一受け取るハメになる、といった状況に陥ったことがあるだろう。
メールは2~3人で何かをするには非常に便利だが、5人以上でコラボレーションする手段としては、ろくなものではない。だが残念ながら、人々は手持ちのツールを使う傾向がある。メールを無理やりコラボレーション用のアプリケーションとして機能させるのだ。もともとメールには、そうした用途はまったく想定されていなかったにもかかわらずだ。
あなたがメール管理や大人数のプロジェクトのサポートを行っているなら、RSS(Really Simple Syndication)に精通するべきだ。RSSは、残念ながら主にIT専門家にしか評価されていないが、優れたツールだ。RSSについては、耳にしたことはあるだろう。お気に入りのニュースサイトやブログをチェックするのに使っているかもしれない。だがRSSは企業内でこそ、はるかに大きな役割を果たす可能性がある。
RSSはパブリッシュ/サブスクライブ(発行/購読)技術だ。情報発信者はRSSにより、Webサイト上の記事など頻繁に更新される情報について、更新状況や概要などを説明するデータ(RSSフィードと呼ばれる)を提供し、購読者はこれにより非常に詳しい情報を入手できる。例えば、筆者もRSSフィードを配信しており、購読者は筆者が発表するすべての記事について情報を得られる。だが、購読者は筆者のすべての記事を読む必要はない。中堅・中小企業(SMB)市場や、オープンソースソフトウェア、ブログ、はたまたボストンレッドソックスなど、特定カテゴリーの記事だけを購読することも可能だ。
ブログやWikiのような新しいコラボレーションツールは、RSSをネイティブにサポートしている。このため、読者は選んだトピックについての情報だけを受け取ることができる。つまり、プロジェクトの最新情報をメールでメンバー全員に送信する代わりに、ブログやWikiに新しい記事を投稿すれば、投稿されたという情報がそのトピックを選んだ購読者に自動的に送信されるわけだ。
RSSがメールの効果的な代替技術である理由は、このようにユーザーが選択を行えることにある。最初の方で挙げた例について見てみよう。この例に出てくる2人がコメントをメールで送る代わりに、コラボレーション用のWikiに投稿できたら、どうなるだろう。Wikiの購読者はRSSフィードを使って、プロジェクトのさまざまな側面の中で、自分の関心のあるものに関連する情報だけを見ることができる。自分が知ろうと思わないやり取りについては、存在すら知らないで済む。
またRSSでは、読者が購読を解除できる。これはメンバーがプロジェクトから外れるときに役立つ。既に参加していないプロジェクトに関するメールを受信し続けた経験は誰にでもあるだろう。だがRSSでは、自分でフィードを削除するだけで済む。
RSSは、IT関係者以外にはあまり知られていない。使い方が比較的難しいのが主な原因だ。分かりにくいURLをフィードリーダーにコピーしなければならないなど、RSSは全体的にエンドユーザーを尻込みさせるような技術だった。しかし、そうした状況は急速に変わりつつある。
マイクロソフトの最新OS、Windows Vistaは、RSS処理がWindows XPよりもはるかに優れている。「NewsGator」などの製品は、RSSフィードをシームレスにメールクライアントに統合する。同じ機能を提供するオープンソース製品もある。実際、人々はメールクライアントを快適に使っているのだから、そこから離れる理由はない。こうした製品では、RSSフィードはメールと同じように配信される。それはユーザーが受け取りたいメールであり、他人がユーザーに送りつけたいメールではない。
RSSは、プロジェクト管理を効率化する貴重なツールになるだろう。RSSについて今学べることはすべて学んでおくのが得策だ。
本稿筆者のポール・ギリン氏は技術ライター兼コンサルタントで、TechTargetの元編集人。同氏のWebサイトは、www.gillin.com。
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