センドメール、VMwareに対応する仮想メールゲートウェイを発表NEWS

VMwareに対応する初のメールゲートウェイ製品として、オールインワン型のソフトウェアアプライアンスを提供する。併せて、情報漏えい防止オプションも発表した。

2008年08月26日 18時34分 公開
[堀見誠司,TechTargetジャパン]

 センドメールは8月26日、仮想メールアプライアンス「Sentrion MPV」を発表した。12月より販売、2009年1月より出荷を開始する予定。メールセキュリティに必要な機能を仮想ソフトウェアとして提供する製品で、VMware環境上で稼働するのが特徴だ。

 Sentrionは、同社の統合メールセキュリティ管理ソフトウェア「Mailstream Manager」が提供するゲートウェイ管理、メール監視などの機能をオールインワンにして導入を容易にした製品。現在ハードウェアアプライアンス型の製品がサードベンダーからリリースされているが、Sentrion MPVは同製品をメールゲートウェイ機能を集約したソフトウェアアプライアンス化し、VMware ESX上の仮想マシンとして稼働させることができる。サーバ仮想化によるマルチドメイン環境でドメインごとにメールゲートウェイを分割する場合や、ハードウェア障害時にシステム移行を迅速に行う場合などに有効となる。

画像 「メール専業ベンダーとして他社にないメールセキュリティを提供できる」とセンドメール社長の小島國照氏

 Sentrion MPVでは高精度のポリシー違反検知エンジンをベースに、スパム/マルウェア対策、送信ドメイン認証(SenderID/DKIM)、トラフィック制御、Exchange Server/Lotus Dominoメール監視といった機能を提供。VMware ESX 3.0.2以後に対応する。価格はオープンプライス。

誤送信を防ぐDLPオプション

 またセンドメールは同日、ファイル添付メールの誤送信などによる機密情報漏えいを防ぐMailstream Manager/Sentrion MPV用のオプション製品「Document Fingerprinting」を発表した。文書から機密情報を識別するための文字列を抽出したフィンガープリント(特徴)をデータベースに蓄積し、送信メールの添付ファイルの中身と照合することで、合致するファイルの送信を中止することができる。

画像 チェック項目を指定して保護対象の文書を登録、条件付けを行うだけのシンプルな設定《クリックで拡大》

 一般的なDLP(Data Loss Prevention:情報漏えい防止)機能を提供する製品だが、フィンガープリントのデータサイズが抽出元ファイルの200分の1程度のため、業務処理に影響を与えない高速な検索が可能だという。DLPの対象となるのはMicrosoft Office(Word、Excel、PowerPoint)文書ファイルやテキストなど。ICAP(Internet Content Adaptation Protocol)にも対応し、プロキシ装置などと連携することで、SMTP送信だけでなく、FTPやWebメールを経由した情報漏えいも防げる。

 Document Fingerprintingは12月末に販売開始される予定。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news191.jpg

GoogleやMicrosoftが警鐘 中国発ネット工作の危険性(無料eBook)
GoogleやMicrosoftの報告が示すのは、中国発のAIを活用したネット工作が世界的な問題とな...

news032.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年1月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

news087.jpg

Netflix、さらなる成長戦略は「アドテク自社開発」 広告主のメリットは?
Netflixは2024年第4四半期に1890万人の加入者を増加させ、広告収入を前年同期比で倍増さ...