2008年12月24日 08時00分 公開
特集/連載

クラウドコンピューティングでキャパシティー管理はどう変わるのかクラウドのメリットを引き出すコツ

クラウドコンピューティングや仮想化といったITリソースの進化に伴い、キャパシティー管理の内容も変化する。うまく管理するにはどうしたらいいのか。

[Michael Cote,TechTarget]

 会社が必要とするパフォーマンスと機能をコンピュータリソースから確実に引き出すために、キャパシティー管理は欠かせない。これによって、日常業務に必要なITリソースの確保と、そのために必要な予算の過不足ない確保を図る。クラウドコンピューティング、仮想化といったイノベーションによるITリソースの進化に伴い、キャパシティー管理に求められる内容とそのメリットも変化する。

キャパシティー計画:バケツから川へ

 従来のような社内データセンターで限られたリソースを扱う場合、キャパシティー管理は例えて言うなら、会社がのどの渇きを癒やすために必要な水をすべて入れておける大きさのバケツを確保しておくようなものだ。このリソースのプールには境界がある。IT部門がそれぞれのコンピュータリソース、すなわちハードウェア、ソフトウェア、そしてその提供と管理ができる人材を備えておく必要があるからだ。この「バケツ」型アプローチの場合、キャパシティー管理はピーク時の利用ニーズを予測し、社内データセンターがそのニーズを満たせるよう気を配ることが中心になる。

 何年か前には、グリッドコンピューティングやユーティリティコンピューティングが、この物理的限界の代替を提供するとうたっていた。バケツに代わってITリソースは、無限のサイクルを引き出せる流れの速い川のようなものになるはずだった。しかし、リモートグリッドへの帯域幅不足、参入コストの高さ、ほとんどのグリッドのバッチジョブ的性質といったさまざまな理由から、グリッドコンピューティングとユーティリティコンピューティングは当初の段階では普及しなかった。

 ユーティリティコンピューティングが実現しようとしていたメリットの一部は、「クラウドコンピューティング」という名で再びIT部門に登場してきた。クラウドコンピューティングも、ユーティリティコンピューティングの取り組みが足を取られたのと同じ課題に対応する必要はある。しかし幸いなことに、ネットワークの進歩と、ジョブベースではなくアプリケーションベースのコンピューティングに傾いたことで、状況はずっと良くなりそうだ。

 クラウドコンピューティングが第一に目指しているのは、ITサービスの基盤を「雲の中」で運営し、自社でデータセンターを保有した場合よりも全体の出費を減らすことだ。だが、それだけではない。クラウドコンピューティングが指向するのは、IT部門に無限のコンピューティングパワーをオンデマンドで提供することだ。IT部門がこのITの流れをうまく管理するにはどうしたらいいのだろうか。

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