在宅勤務者や管理が行き届かない契約社員などに配布することで、安定した生産性を維持しながら情報漏えいや無許可アプリケーションの使用を防止できる。
チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズは3月9日、社内のデスクトップ環境を自宅や外出先で仮想的に利用できるUSBメモリ「Check Point Abra」(以下、Abra)を発表した。31日より販売開始し、価格は4Gバイト版が2万2000円、8Gバイト版が3万2000円。
Abraには、社内PCのデスクトップ環境を仮想的に実現する機能のほか、セキュリティ保護されたネットワーク接続機能、リモート接続機能(VPNクライアント)などが内蔵されている。ユーザーはAbraをPCに接続することで、社内の電子メールや文書作成アプリケーションなど普段使用しているツールにあらゆる場所から安全にアクセスできるという。また、Abra利用時に処理した業務データは暗号化されAbra側に保存されるため、情報漏えいのリスクがない。
「近年では自宅やリモート環境での勤務形態が増加しており、非業務用PCでの安全な作業環境が求められている。Abraは管理者側で許可したアプリケーション、ネットワーク接続のみ利用可能とするため、自宅で万が一家族がP2P(ファイル共有ネットワーク)にアクセスしたり、インスタントメッセンジャー経由で誤ってファイルを送信してしまうという事態を防ぐことができる」(システム・エンジニアリング本部 SEマネージャ 小高克明氏)
従来、在宅勤務者など外部で業務をする場合には自宅用PCとそれに付随するアプリケーションを企業側で別途用意する必要があったが、Abraはシステム管理用のサーバと利用者分のAbraを用意するだけで利用できるため、コスト削減にもつながるという。同社の既存セキュリティゲートウェイや集中管理機能などのインフラ機器を使用している企業であれば、Abraを購入するだけで早期導入が可能だとする。
そのほか、Abraログイン時には仮想キーボードを使用することでキーロガーによるパスワードのキャプチャーを防止できるなど、セキュリティ対策も強固なものとなっている。パスワードの強度設定や証明書・トークンを利用したマルチフィルタ認証にも対応する。
小高氏は「持ち運びが便利で、どんなPCでも自分の作業PCにできる。セキュリティ機能も統合しており、費用対効果に優れた製品」と自信をのぞかせた。
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