【製品動向】クラウドDBやHadoopも保護する「データベースセキュリティ製品」主要な3製品分野の動向を解説

社内外の攻撃者からデータベース内のデータをいかに守るか。その有力な策となるのが、「データベースセキュリティ製品」だ。最新の製品動向を解説する。

2013年01月31日 08時00分 公開
[鳥越武史,TechTargetジャパン]

 企業情報が詰まったデータベースは、攻撃者にとって格好の標的だ。データベースを社内外の脅威から守る手段として、ベンダー各社は「データベースセキュリティ製品」を充実させつつある。本稿は、データベースセキュリティ製品の最新動向を解説する。

製品の現状:国内普及はこれから

 「情報漏えいの大部分はデータベースサーバ経由。データベースに対するセキュリティの重要性に今こそ注目すべき」。日本オラクルの専務執行役員である三澤智光氏は、こう語る。米Verizon Businessが発表した情報漏えいに関する調査リポート「2012 DATA BREACH INVESTIGATIONS REPORT」によると、情報漏えい事件において、9割以上の情報はデータベースサーバから盗まれているという。

 データベースに対する攻撃者がいるのは、ファイアウォールの外側だけではない。従業員が社内犯行を企てる可能性もある。侵入経路を問わずデータベースを保護するには、「入口対策や出口対策といった視点だけではなく、データベースサーバを直接保護するアプローチが重要になる」と三澤氏は語る。こうした対策を効率化するのに、データベースセキュリティ製品は大いに役立つ。

 国内企業のデータベースセキュリティ製品の導入は、「米国と比べて遅れているのが現状だ」と三澤氏は指摘する。米国では、教育の普及や実装ガイドラインの充実が、データベースセキュリティの取り組みを後押ししているという。国内でもデータベースセキュリティの重要性に関する理解が広がるのに合わせて、データベースセキュリティ製品の導入機運が高まると考えられる。

主要なデータベースセキュリティ製品の動向

 データベースセキュリティ製品には、脅威の監視や保護、アクセス制御といったさまざまな目的に応じた複数の製品分野がある。主要なデータベースセキュリティの製品分野として、以下が挙げられる。

  • データベースログ管理製品
  • データベースファイアウォール製品
  • データベース脆弱性診断製品
  • データベース暗号化製品

 データベース暗号化製品の製品動向については、「【製品動向】処理高速化や導入負荷軽減が進む『データベース暗号化製品』」にまとめた。それ以外の製品分野について、動向を見ていこう。

データベースログ管理製品:クラウドDBも監視

 SQL文やユーザー情報をはじめとするデータベースへのアクセス内容を記録/保全し、モニタリングや監査を可能にするのが「データベースログ管理製品」だ。複数種類のデータベースのログを集約して一元管理し、ログの分析結果をリポートとして出力する機能を搭載する。「SYSTEM」「SYS」といった特権ユーザーの操作内容のログを取得可能にしている製品もある。

 最近は、データベースだけではなく、他のシステム要素のログを含めた一元管理を可能にする動きがある。

会員登録(無料)が必要です

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

譁ー逹€繝帙Ρ繧、繝医�繝シ繝代�

製品資料 フォーティネットジャパン合同会社

クラウドに必要な「データドリブンなセキュリティ」を実現する方法とは?

クラウド利用が当たり前となった今日、セキュリティ対策もまたクラウド環境に適したものでなくてはならない。とはいえ、大量のデータポイントが生成されるクラウド領域にあって、その全てのポイントを網羅するのは並大抵のことではない。

製品資料 TIS株式会社

Web攻撃総数の2割以上が狙うAPI、適切な管理とセキュリティ対策を行うには?

ビジネスでのAPI利用が進むにつれ、そのAPIを標的としたサイバー攻撃も増加している。それらに対抗するためには、「シャドーAPI」や「ゾンビAPI」を洗い出し、セキュリティ対策を徹底する必要がある。その正しい進め方を解説する。

製品資料 Okta Japan株式会社

アイデンティティー管理/保護の注目手法、「IGA」とは何か?

ある調査で企業の61%がセキュリティ優先事項のトップ3に挙げるほど、重要度が高まっているアイデンティティー管理・保護。その中で昨今注目されているのが「IGA」というアプローチだ。そのメリットや、導入方法を解説する。

製品資料 株式会社エーアイセキュリティラボ

AIで人材不足を解消、セキュリティ担当者のためのDXガイド

DX推進によってさまざまなビジネスシーンでデジタル化が加速しているが、そこで悩みの種となるのがセキュリティの担保だ。リソースやコストの制限も考慮しながら、DXとセキュリティを両輪で進めるには何が必要になるのか。

製品資料 パロアルトネットワークス株式会社

セキュリティ運用を最適化し、SOCの負担を軽減する「SOAR」とは?

サイバー攻撃が巧妙化し、セキュリティチームとSOCは常に厳戒態勢を取り続けている。さらにデジタルフットプリントの拡大に伴い、セキュリティデータが絶え間なく往来する事態が生じている。このような状況に対応するには、SOARが有効だ。

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

繧「繧ッ繧サ繧ケ繝ゥ繝ウ繧ュ繝ウ繧ー

2025/04/25 UPDATE

  1. 譌・譛ャ縺ァ繧ょッセ遲悶′驕�l繧九€後≠縺ョ萓オ蜈・邨瑚キッ縲阪′諤・蠅冷€補€墓判謦�げ繝ォ繝シ繝励�豢サ蜍募ョ滓�
  2. 繝ゥ繝ウ繧オ繝�繧ヲ繧ァ繧「髮�屮Black Basta縺ョ莨夊ゥア縺梧オ∝�縲€譏弱i縺九↓縺ェ縺」縺滓判謦�€��窶懈悽髻ウ窶�
  3. 縲窟pp Store縲阪d縲隈oogle Play縲阪〒窶懷些髯コ縺ェ繧「繝励Μ窶昴r隕区・オ繧√k譁ケ豕�
  4. 縲窟I PC縲阪′驥阪>繧ィ繝ウ繝峨�繧、繝ウ繝医そ繧ュ繝・繝ェ繝�ぅ繧定サス縺上☆繧具シ溘€€ESET縺ョ謖第姶
  5. 繝ゥ繝ウ繧オ繝�繧ヲ繧ァ繧「謾サ謦��窶懷庶逶岩€昴′30��ク帙€€遞シ縺偵↑縺上↑縺」縺溽官鄂ェ閠��隱、邂�
  6. 繝��繧ソ縺梧シ上∴縺�@縺溘i縲∽シ∵・ュ縺ッ縺ゥ繧後□縺第錐繧偵☆繧具シ溘€€IBM隱ソ譟サ縺ァ蛻、譏�
  7. 縲瑚コォ莉」驥代r謾ッ謇輔≧縲堺サ・螟悶�繝ゥ繝ウ繧オ繝�繧ヲ繧ァ繧「蟇セ遲悶�譛ャ蠖薙↓縺ゅk縺ョ縺具シ�
  8. Acronis縲√そ繧ー繧ィ繧サ繧ュ繝・繝ェ繝�ぅ繧樽SSP縺ォ隱榊ョ壹€€窶應セ。譬シ遶カ莠牙鴨窶昴〒荵励j謠帙∴菫�☆
  9. 繝ゥ繝ウ繧オ繝�繧ヲ繧ァ繧「縺ョ蜊頑焚莉・荳翫′窶懊≠縺ョ萓オ蜈・邨瑚キッ窶昴r謔ェ逕ィ窶補€戊ヲ矩℃縺斐&繧後◆繝ェ繧ケ繧ッ縺ィ縺ッ��
  10. DeepSeek縺ョ逕滓�AI縺ォ繧サ繧ュ繝・繝ェ繝�ぅ蟆る摩螳カ縺娯€懃オカ譛帙@縺溪€晉炊逕ア

ITmedia マーケティング新着記事

news046.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news026.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...

news130.jpg

Cookieを超える「マルチリターゲティング」 広告効果に及ぼす影響は?
Cookieレスの課題解決の鍵となる「マルチリターゲティング」を題材に、AI技術によるROI向...