攻撃を検知するには
「Instagram」がマルウェアに悪用される? 画像ステガノグラフィーを使った手口とは
「Instagram」がマルウェアによってC&C(指令制御)インフラになる恐れがある。その仕組みを解説しよう。
サイバーセキュリティ企業Endgameの研究者らは、「Instegogram」というコンセプト実証攻撃コードを開発した。これは、画像ステガノグラフィー(訳注:画像の中に情報を隠す手法)を利用して、ステルス型マルウェアのC&C(指令制御)チャネルをユーザーの「Instagram」に仕込むという手法だ。この攻撃はどのように実行されるのだろうか。また、この種のステガノグラフィー攻撃を検知する方法はあるのだろうか。
ボットネットをコントロールする上で特に複雑な部分がC&Cインフラだ。ボットマスターはボットネットを確実にコントロールするには、C&Cインフラとの連係が必要だ。
マルウェアは一般に、その中に埋め込まれたC&Cインフラと通信する方法を1つ以上備える。またC&C内の他のノードと通信する機能も備えているため、最初のC&Cノードを検出するのは困難だ。
マルウェアの作成者はC&Cインフラを隠蔽するために、独自プロトコルやドメイン名生成アルゴリズム、ピアツーピア接続、インターネットのスキャン、暗号化接続など多数の手法を利用する。無料のクラウドサービスやSNSをC&Cインフラとして利用することにより、悪質な通信を正規のトラフィックに偽装するという手口もある。
Endgameの研究者らが作成したコンセプト実証攻撃コードのInstegogramは、画像ステガノグラフィーを使ってInstagramの画像の中にデータをエンコードして、C&Cで利用できるようにする。これにより社内ネットワークやモバイルネットワーク上で一般に許可されているアプリケーションから、C&Cインフラを作成することが可能になる。このコンセプト実証型マルウェアはInstagramから画像をダウンロードし、C&C用のデータを抽出した。
EndgameはInstagramなどのソーシャルネットワーク企業に対して、各社のサービスがC&Cインフラとして利用されるのを防止するための改善策を幾つか提案した。例えば、画質を落とさずに画像を圧縮あるいは修正することにより、C&C用データが画像内にコーディングされるのを防ぐといった方策だ。さらに、複数の新しいデバイスがInstagramを使っている、あるいは同じアカウントを使用しているといった異常なネットワーク挙動の検出に力を入れるべきだとアドバイスしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[NTTインテグレーション株式会社] 取引先のセキュリティをどう管理する? 「SCS評価制度」対応の勘所を解説 -
製品資料
[NTTインテグレーション株式会社] SCS評価制度「★4」取得のカギ 最大の壁を突破する方法とは? -
製品資料
[NTTインテグレーション株式会社] 2026年度末から運用開始 「SCS評価制度」に備えて製造業がやるべきことは? -
事例
[ネットワンパートナーズ株式会社, アイビーシー株式会社] ハイブリッド環境の一元管理と快適な無線LAN環境、三井ホームはどう実現した? -
市場調査・トレンド
[TD SYNNEX株式会社] 調査で学ぶセキュリティ運用の実態 人を増やさず品質を維持する方法とは?
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
【漫画付き】ひとり情シス協会が明かす、RAG導入でしくじる企業「2つの共通点」
-
2
1200万円のSaaS導入を回避 スギ薬局「運用費10万円」のAIエージェント構築術
-
3
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
4
IT製品の導入に関するアンケート「PC&デバイス」編
-
5
BMWも導入 78兆円市場に化ける「フィジカルAI」の衝撃
-
6
OpenAIがコスト半減のGPT-6新モデル投入 Claude猛追とOSS包囲網で激化する価格戦
-
7
【基本情報技術者試験】データを複数ディスクに分散する「RAID」の仕組みと特徴
-
8
【基本情報技術者試験】そもそもOSは何をしている? 「ジョブ管理」の仕組みを解説
-
9
AIがサイバー攻撃調査を拒否? セキュリティ企業が単一モデル依存から脱却する理由
-
10
脱VMwareの前提が崩れる BroadcomのVDDK公開停止で確認すべき点
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
DX/AI投資の壁を突破、現代の最高財務責任者が直面する課題と克服のヒント
-
2
バックアップは“取っているから大丈夫”なのか? ランサムウェア時代の備え方
-
3
システムの保守がモダン化を阻む? 「変えない判断」から脱却する方法とは
-
4
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
5
5分で分かる Microsoft 365のデータ損失に備えるためのバックアップの仕組み
-
6
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
7
ネットワーク遅延の原因、「パケットロス」の基礎知識と効果的な解決策
-
8
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
9
ソフトウェア開発の属人化と手戻りをどう防ぐ? 速さと品質を両立させる方法
-
10
ランサムウェア攻撃“究極の対策”はこれだ
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー