「Windows 10」向けセキュリティツール24選 脆弱性対策、マルウェア対策の定番はWindows 10のセキュリティ対策に役立つツール各種

サイバー脅威は至る所に潜んでいる。「Windows 10」も決して例外ではなく、セキュリティ対策を強化するのに越したことはない。その目的にかなうセキュリティ対策ツールを紹介する。

2017年07月03日 05時00分 公開
[Kevin BeaverTechTarget]
画像 Windows 10のセキュリティ対策に役立つツールを紹介

 Microsoftの最新クライアントOS「Windows 10」の企業導入が進みつつある中、日常的なセキュリティ対策や定期的なセキュリティ業務に、どのようなツールを利用できるかを把握しておくことは重要だ。

 「80対20の法則」(「パレートの法則」とも)によれば、問題の80%は、20%の弱点に由来している。問題は通常、パスワードやパッチの管理、エンドユーザーの行動などが原因で発生する。Windows 10デバイスのいずれか1台に脆弱(ぜいじゃく)性が見つかれば、同じ脆弱性が全体に存在していると考えた方がよい。

 セキュリティの欠陥をより詳しく把握し、Windows 10デバイスをより細かく管理するためのツールには、商用のものとオープンソースソフトウェア(OSS)のものがある。どのツールが最適かは目的によって異なる。ローカルシステムをロックダウン(機能制限)するのが最善の場合もあれば、ネットワークやセキュリティの評価を実施し、Windows 10関連の脆弱性を見つけることが最善の場合もある。

 以下で紹介するWindows 10向けのセキュリティ対策ツールは、こうした各種のニーズに対処できる。

Windows 10のセキュリティ強化に役立つツール

 Windows 10のセキュリティ対策ツールの中には高価なものもあるが、無料のものも多い。以下で紹介するセキュリティ対策ツールを使えば、既存のエンドポイント保護対策以上のメリットを享受できる可能性がある。既に利用中のツールもあるかもしれないが、必要に応じてツールの追加を検討するといいだろう。

脆弱性の解析

 システムに潜む脆弱性を見つけ出す脆弱性スキャンは、Windows 10環境を管理する上で大事な資産となり得る。定期的かつ継続的に使用すれば、セキュリティ監査の補足手段として活用できる。脆弱性の発見に役立つ主要なツールは以下の通りだ。

  • Microsoft「Microsoft Baseline Security Analyzer」(MBSA)
    • 正式にはWindows 10に対応していないが、セキュリティ更新プログラムの適用状況を確認し、システムの脆弱性に関する洞察を提供してくれる
  • Mythicsoft「FileLocator Pro」
    • ローカルドライブとネットワークドライブを検索し、個人の識別が可能な情報を見つける。一般的な検索ツールとしても役立つ
  • LUCY Security「LUCY」
    • フィッシング詐欺メールを検出する
  • Rapid7「Metasploit」
    • 脆弱性を検証する
  • Northwest Performance Software「NetScanTools Pro」
    • システム/ネットワークのスキャンや各種の検査を実施できる
  • Tenable Network Security「Nessus」/Rapid7「Nexpose」
    • 脆弱性をスキャンする
  • SoftPerfect「SoftPerfect Network Scanner」
    • ネットワークをスキャンしてシステムの情報を取得できる
  • Safer-Networking「Spybot Anti-Beacon」
    • Windows 10のプライバシー設定を変更し、個人情報の収集機能を無効化できる

マルウェア対策と解析

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

新着ホワイトペーパー

市場調査・トレンド ゼットスケーラー株式会社

AIの悪用でフィッシング攻撃が巧妙化、今後の予測と防御方法を解説

今や誰もが入手可能となったフィッシングツール。そこにAIの悪用が加わり、フィッシング攻撃はますます巧妙化している。本資料では、20億件以上のフィッシングトランザクションから、フィッシング攻撃の動向や防御方法を解説する。

技術文書・技術解説 ServiceNow Japan合同会社

限られた人材でインシデントや脆弱性への対応を迅速化、その鍵となるのは?

セキュリティ対策チームの57%が人材不足の影響を受けているといわれる昨今、インシデントや脆弱性への対応の遅れが、多くの企業で問題視されている。その対策として有効なのが「自動化」だが、どのように採り入れればよいのだろうか。

製品資料 LRM株式会社

開封率から報告率重視へ、重要な指標をカバーする標的型攻撃メール訓練とは

年々増加する標的型攻撃メール。この対策として標的型攻撃メール訓練を実施している企業は多い。こうした訓練では一般に開封率で効果を測るが、実は開封率だけでは訓練の効果を十分に評価できない。評価となるポイントは報告率だ。

製品資料 LRM株式会社

新入社員の情報セキュリティ教育、伝えるべき内容と伝え方のポイントは?

従業員の情報セキュリティ教育は、サイバー攻撃や人的ミスによる情報漏えいから自社を守るためにも必要不可欠な取り組みだ。新入社員の教育を想定し、伝えるべき内容や伝える際のポイントを解説する。

製品資料 LRM株式会社

2024年発生のインシデントを解説、組織全体でのセキュリティ意識向上が不可欠に

2024年の情報漏えい事故の傾向では、攻撃者による大規模攻撃の他、社員や業務委託先のミス・内部犯行によるケースも多く見られた。インシデント別の要因と対策とともに、今後特に重要になるセキュリティ意識向上のポイントを解説する。

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

ITmedia マーケティング新着記事

news025.png

「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。

news014.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

news046.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。