HDSのSANストレージをTintriのハイブリッドフラッシュにリプレースすることで、年間で約1140万円のコストを削減したという。コストが下がった要因とは?
マネージドサービスプロバイダーのBrightCloudは、従来型SANストレージをTintri製の仮想マシン(VM)対応ハイブリッドフラッシュストレージに置き換えた。これにより、同社はデータセンターのコストと人件費を年間約8万ポンド(2017年9月時点で約1140万円)削減している。
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BrightCloudが以前導入していたのはHitachi Data Systems(HDS)のブロックアクセスストレージだ。だが、同製品はLUN構造の管理に時間も費用もかかっており、サポートの終了も近づいてきた。
同社は、ミルトンキーンズとロンドン、そしてその中間のクロイドンにデータセンターを構え、そこで約50社の中小企業をサポートしている。運用しているVMは約1000台に上る。
同社はTintriへの移行により、HDSのLUNベースのブロックアクセスストレージから脱却し、データセンターのラックスペース節約とエンジニアの人件費削減に成功した。
「HDSを非難するつもりはない。当社が直面していた問題はLUNベースのシステムの限界とその管理の難しさにあった。それは従来型のアレイ全てに共通する問題だ」と、同社でテクニカルオペレーションディレクターを務めるアンディ・グローバー氏は話す。
「ファイバーチャネル、LUN、RAIDを使用するSAN環境の管理には非常に高い技術力を必要とする。恐ろしいことに、たった1つのコマンドでLUNや多数の情報、VMを削除してしまいかねない」
時間のかかる厄介なプロセスの1つが、アレイのLUNを手動で負荷分散することだった。同社は、顧客のワークロードに影響を及ぼさずにこの作業を実行するよう計画を立てなければならなかった。
ストレージとして従来型SAN、オールフラッシュ、ハイブリッドフラッシュ、ハイパーコンバージド形式を検討した結果、同社はハイブリッドクラウドストレージの「Tintri VMstore T850」を選び、各データセンターに1台、計3台を購入した。それぞれの容量は約30TBで、うち約8TBがフラッシュだ。
Tintriが提供するのは、LUNを取り除き、使用中のハイパーバイザーにネイティブ形式でVMストレージをプロビジョニングするVM対応ストレージだ。Tintriはこのストレージによってその名が知られるようになった。
Tintriのアレイは、VMware製品、「Microsoft Hyper-V」「Red Hat Enterprise Virtualization」「Citrix XenServer」といった仮想化プラットフォームを全てスケールアウトプールでサポートする。
BrightCloudはHDSやViolin Memoryなどのオールフラッシュハイブリッドアレイを検討したが、グローバー氏によればこれらの製品は「事実上、LUN構造の保守的な製品」であるという。
BrightCloudが従来型ストレージアーキテクチャから脱することを可能にしたのは、最後まで残ったTintriとハイパーコンバージドのNutanixだけだった。
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