組織のモバイルセキュリティ戦略を最新のものにしておくことが重要だ。生体認証やエッジコンピューティング対応ゲートウェイなどの新しいセキュリティ手段を把握しておきたい。
いかなる組織のモバイル戦略においてもセキュリティは不可欠な要素だが、変化の激しいこの業界において、IT担当者は新しいセキュリティ技術の把握に後れを取らないようにする必要がある。
ここでは、企業向けモバイルセキュリティの最新動向に乗り遅れないためのポイントについて説明しよう。
あらゆる新しいポリシーを実装する前に、IT担当者は、全ての従業員がそれを受け入れる準備ができていることを確認しなければならない。企業向けモバイルセキュリティは、社内の誰かが順守していないときに、特に問題が起こりやすい。そのため、IT部門は組織全体にわたってポリシーの変更を伝達する必要がある。
セキュリティ戦略を策定するという作業はIT担当者にとって大変なことだ。しかし、だからといってそれが、敵に一歩先んずるための対策を怠ってよい理由にはならない。ハッカーやセキュリティの脅威は拡大している。積極的なセキュリティポリシーの策定は不可欠だ。
新しいセキュリティ対策の利点に焦点を当てることで、ディスカッションを興味深いものにしよう。例としては、アプリにアクセスするためのシンプルなインタフェースなど、生産性を向上させるエンタープライズモビリティー管理(EMM)の機能が挙げられる。セキュリティと生産性の双方を向上させるという困難な課題へ取り組む中、従業員に対しては、彼らの仕事が優先順位リストで引き続き上位にあることを保証する必要がある。
最新のモバイルセキュリティ攻撃から従業員を保護するには、率直に言ってパスワードだけでは不十分だ。企業が機密性の高いデータを格納し、そのデータにアクセスするアプリを導入している場合、IT担当者は多要素認証(MFA)の実装を検討する必要がある。これは、ユーザーがアプリを使用するために複数の認証情報要する対策であり、従来のパスワード方式よりも安全だ。
しかし、MFAの実装には幾つかの課題がある。エンドユーザーはアプリにアクセスするためにさらに多くの情報を管理する必要があるため、生産性が低下する可能性がある。また、MFAの開発と管理には、追加のDevOpsリソースが必要となる。
生体認証も、エンタープライズアプリのモバイルセキュリティを強化することができる。この認証方法では、指紋や顔スキャン、目の虹彩スキャン、音声認識などの遺伝情報を使用して、ユーザーがアプリにアクセスできるようにしている。
生体認証はMFAとは異なり、ユーザーが複数の認証情報を記憶する必要はない。アプリへアクセスするために必要なのは迅速で簡単なスキャンだけだ。しかし、あらゆる新技術は普及が進む前に、幾つかの障害に直面する。そして、生体認証はまだ初期段階にあるのだ。まず、生体認証技術は高価だ。次に、誤検知(フォールスポジティブ)や検知漏れ(フォールスネガティブ)を引き起こしたり、単なる汚れにより精度を損なったりする可能性がある。
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