GoogleはWebブラウザ「Chrome」向け拡張機能で、仮想通貨を採掘する「クリプトマイニング」の全面的な禁止に踏み切った。禁止措置の目的とは何か。
他人のPCリソースを無断で使うといった不正な手段で、仮想通貨の採掘(クリプトマイニング)を実行する「クリプトジャッキング」が横行しつつある。事態を受け、GoogleはWebブラウザ「Chrome」向けの拡張機能で、クリプトマイニングの全面的な禁止に踏み切った。Googleはなぜこうした措置に出たのか。この禁止措置は、クリプトジャッキングに対してどの程度の効果があるのか。
分散型台帳の一種である「ブロックチェーン」に記録される、過去の仮想通貨取引を検証するのがクリプトマイニングだ。本質的には不正行為ではなく、禁止もされていない。実際に、クリプトマイニングは新しい仮想通貨を生成する方法であり、成功すれば収入が得られる。
クリプトマイニングは大規模なリソースを要するため、普通のユーザーのPCで処理できる範囲を越えている。この障壁を克服する方法の一つが、何千ものデバイスのパワーを活用することだ。Webサイトとともに読み込まれ、ユーザーのCPUを利用してクリプトマイニングを実行するプラグインやスクリプトには、さまざまな種類がある。これにより、ユーザーが多様な仮想通貨の採掘に参加できるようになっている。
Chromeの公式アプリケーションストア「Chromeウエブストア」のポリシーでは、クリプトマイニングの拡張機能について、「クリプトマイニングのみを目的とした拡張機能であり、そのことについてユーザーに適切に通知すること」を条件として、許容してきた。
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