ThousandEyesが発表したレポートによるとAWSのネットワーク処理はAzureやGoogle Cloud Platformと大きく異なり、パフォーマンスの問題が発生する可能性があるという。AWSは何が違うのか。
Amazonのパブリッククラウドは、ネットワークトラフィックの処理にパブリックインターネットを使用している。そのためユーザーがパフォーマンス問題に遭遇するリスクが高まる恐れがある。これはネットワーク監視企業ThousandEyesのレポートに掲載された主張だ。
同社はAmazon、Google、Microsoftのパブリッククラウドがトラフィックを処理する方法を分析し、「Public Cloud Performance Benchmark Report」というレポートを発表した。
このレポートによると、Amazonの設定はネットワークパスに沿って通過するトラフィックがパブリックインターネットに露出する程度がGoogleやMicrosoftのそれとは大きく異なるという。
「『Amazon Web Services』(AWS)のネットワーク設計は、ターゲットの地域に最も近いAWSバックボーンに入るときだけ強制的にパブリックインターネットを経由させられる。これは、『Microsoft Azure』と『Google Cloud Platform』(GCP)のネットワーク設計方法とは全く対照的だ」というのが同レポートの主張だ。
「GoogleとMicrosoftの場合、ユーザーからのトラフィックは地理的な場所とは関係なく、ユーザーの近くにある社内バックボーンネットワークに取り込まれる。2地点間のトラフィック移動にインターネットはほぼ利用されない」
レポートは、企業のIT部門が利用を検討する場合、この違いを把握することが重要だと続けている。それは、クラウドプロバイダーのネットワークがパブリックインターネットを利用する度合いが多くなるほど、技術的な問題が生じるリスクが高くなるためだ。
「パブリッククラウドにサービスを構築している場合、クラウド接続のアーキテクチャがエンドユーザーのエクスペリエンスに直接影響を及ぼす恐れがある。AWSの方法ではインターネットへの依存度が高く、パフォーマンスの予測が難しくなる。加えて運用上の課題やリスクが高まる恐れがある」
英Computer Weeklyはこのレポートに対する見解をAWSに求めた。
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