さまざまな企業が舞台となるデータ流出事件。2019年7月中旬までに発生した事件を振り返る本連載の中編では、Citrix Systemsが被害者となった事件をはじめ、5つのデータ流出事件について説明する。
前編「国民の約7割相当の個人情報が流出したブルガリア、犯人は20歳の青年」では、2019年7月15日までに発表された2019年のデータ流出事件のうち、写真共有サービス運営会社500pxと、ブルガリア国家歳入庁の被害例を紹介した。中編は、5つのデータ流出事件を取り上げる。
オンラインでグラフィックデザインができるWebサービスを提供するCanvaは、2019年5月24日に同社のネットワークでサイバー攻撃を検知したと発表した。同社の発表によると攻撃は「中断」したとのことだが、不正アクセスがいつ始まったのかは不明だ。
最大1億3900万人分のユーザーのプロフィール情報が不正アクセスを受け、具体的には氏名、ユーザー名、居住国などが流出したとみられる。ユーザーが居住地の詳細(市町村)や個人WebサイトURLもCanvaに提供していた場合は、その情報も含まれる。暗号化されたパスワードも不正アクセスを受けたものの、ハッシュ関数「bcrypt」により、ソルト(ランダム値)付与とハッシュ化が施されていた。
攻撃者は、Googleのサービス用アカウント「Googleアカウント」を通じてログインしたユーザーについて、「認可規格『OAuth』のアクセストークン(認可されたリクエストであることを示すトークン)も入手した」と主張した。一方Canvaは「そのような証拠はない」と述べている。真相は明らかになっていないが、同社はユーザーのパスワードとOAuthのアクセストークンをリセットした。
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クラウドメール環境への移行を機に、従来型セキュアメールゲートウェイベンダーからのリプレースを検討する組織は多い。そうした組織向けに、クラウドメール環境に特化したセキュリティベンダー選定に際し、求めるべき22の要件を紹介する。
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ある調査で企業の61%がセキュリティ優先事項のトップ3に挙げるほど、重要度が高まっているアイデンティティー管理・保護。その中で昨今注目されているのが「IGA」というアプローチだ。そのメリットや、導入方法を解説する。
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