セキュリティ責任者も流出 マスク氏“独裁”のTwitterは安全なのかTwitterの「2要素認証」(2FA)障害とは【後編】

イーロン・マスク氏による買収の翌月に明らかになった2要素認証(2FA)の問題を含め、「Twitter」はさまざまなセキュリティの問題に直面している。新体制でセキュリティは高まるのか。

2023年01月11日 05時00分 公開
[Alexander CulafiTechTarget]

関連キーワード

Twitter | サイバー攻撃 | セキュリティ


 2022年11月中旬、Twitter社の同名短文投稿サイトの2要素認証(2FA)について、エンドユーザーから障害の報告が相次いだ。Twitterはイーロン・マスク氏のTwitter社CEO(最高経営責任者)就任以前から、さまざまなセキュリティの問題を抱えていた。Twitterは安全なのか。

CISOもさじを投げた? Twitterの「深いセキュリティ問題」とは

併せて読みたいお薦め記事

連載:Twitterの「2要素認証」(2FA)障害とは

Twitterはさまざまな問題を抱えている


 マスク氏によるTwitter社の買収は大きな波紋を呼んだ。2022年11月上旬、マスク氏は同社全従業員の約半分に当たる約3700人をレイオフ(一時的に整理解雇)。同月10日にはCISO(最高情報セキュリティ責任者)のリー・キスナー氏が、CPO(最高プライバシー責任者)とCCO(最高コンプライアンス責任者)と共に同社を去ることをツイート(投稿)で表明した。

 今回の2FA問題の報告前にも、Twitter社でセキュリティに携わっていたピーター・ザトコ氏(通称「マッジ」)の内部告発によって、Twitterのセキュリティ問題が明らかになった。ザトコ氏は、同社従業員の大半が機密性の高いユーザー情報にアクセスでき、悪用や過失によるデータ流出の恐れがあると報告していた。

 連邦取引委員会(FTC)は2022年5月、Twitter社が個人情報の不正使用を禁止する命令に違反したと判断。同社に1億5000万ドルの罰金を科した。同社は、2FAのためにエンドユーザーが提供した、電話番号などの個人情報を不正使用したことを認めていた。

 FTCの広報担当者は米TechTargetに対し、「Twitter社の最近の動きを深い懸念を持って見ている」と述べた。FTCは「全ての企業は法律の上に立つことはなく、FTCの同意命令に従わなければならない」と警告。コンプライアンス(法令順守)の新しい方策を打ち出し、Twitter社に対して順守を呼びかけるという。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news047.jpg

SASのCMOが語る マーケティング部門が社内の生成AI活用のけん引役に適している理由
データとアナリティクスの世界で半世紀近くにわたり知見を培ってきたSAS。同社のCMOに、...

news159.jpg

SALES ROBOTICSが「カスタマーサクセス支援サービス」を提供
SALES ROBOTICSは、カスタマーサクセスを実現する新サービスの提供を開始した。

news139.jpg

「Fortnite」を活用  朝日広告社がメタバース空間制作サービスとマーケティング支援を開始
朝日広告社は、人気ゲーム「Fortnite」に新たなゲームメタバース空間を公開した。また、...