Appleは同社製デバイスのセキュリティを強化するための技術開発に取り組んでいる。「だからApple製デバイスは安全だ」という考え方は正しいのか。間違っているとすれば、真実は何なのか。
Appleはクライアントデバイス「Mac」をはじめとする自社製デバイスをより安全にするために、セキュリティ機能の拡充を続けている。企業は、Apple製デバイスのセキュリティ対策をAppleに任せればよいのか。サードパーティーベンダーのセキュリティ製品を採用して、自発的にApple製デバイスのセキュリティ対策を強化した方がよいのか。それを判断するには、Apple製デバイスのセキュリティに関する「強み」と「弱み」を知ることが必要だ。
MacのOSである「macOS」は、Apple独自のマルウェア対策機能「XProtect」を採用する。サードパーティーベンダー製のマルウェア対策ソフトウェアと同様、XProtectは、マルウェアをスキャンして検出する機能を持つ。macOSは、信頼できるアプリケーションのみを実行可能にする機能「Gatekeeper」も備える。
Appleは、こうしたmacOSのセキュリティ機能を継続的にアップデートしている。マルウェアをはじめとする脅威の進化に対して、有効性を維持できるようにするためだ。それでもApple製デバイスのセキュリティ対策は十分とは言えない。理由は主に2つある。
上記に加えて「人の脆弱性」も無視できない。「Apple製デバイスは安全だ」という“Apple安全神話”を真に受けたエンドユーザーは、フィッシング(情報摂取を狙った詐欺)といった脅威に対して不注意になる恐れがある。
Appleは同社製デバイスに対して、セキュリティの問題を解消するためのアップデートである「セキュリティアップデート」「緊急セキュリティ対応」を公開している。ただしエンドユーザーは、こうしたアップデートを必ずしもすぐに適用するわけではない。そのため攻撃の入り口になり得る脆弱(ぜいじゃく)性を放置してしまいがちだ。
企業がApple製デバイスを安全に利用するためには、サードパーティー製のセキュリティ製品を導入することが有効だと考えられる。第3回は、Apple製デバイスでサードパーティー製のマルウェア対策製品を使うメリットを考える。
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