MDMと併用すべき「MTD」とは? 「iPhone」を安全に使う手段を解説iPhoneをマルウェアから守る方法【第6回】

「iPhone」「iPad」といったApple製モバイルデバイスのセキュリティを強化するための手段は、モバイルデバイス管理(MDM)ツールだけではない。「MTD」をはじめとする他の手段を知ろう。

2023年08月16日 09時15分 公開
[Michael GoadTechTarget]

関連キーワード

iPhone | Apple | セキュリティ


 スマートフォン「iPhone」やタブレット「iPad」などのApple製モバイルデバイスをマルウェア感染から守るためには、モバイルデバイス管理(MDM)ツールの利用が有効だ。ただしMDMツールの導入だけでは、マルウェア対策として十分とは言えない。どのような手段をMDMツールと併用すればよいのか。

対策3.MDMだけじゃなく「MTD」を駆使

 MDMツールを使えば、Apple製モバイルデバイスに対してセキュリティポリシーを適用したり、レポート作成を含めたデバイス監視をしたりできる。MDMツールに合わせて「モバイル脅威防御」(MTD:Mobile Threat Defense)ツールも利用することで、マルウェアやデバイスの脆弱(ぜいじゃく)性といった脅威の把握が可能になる。Apple製モバイルデバイス向けセキュリティツールのうち、MTD機能を備えた代表的なツールには、

  • Lookoutの「Lookout Mobile Endpoint Security」
  • Zimperiumの「Zimperium Mobile Threat Defense」
  • Microsoftの「Microsoft Defender for Endpoint」
  • Bitdefenderの「GravityZone Security for Mobile」

などがある。

対策4.従業員向けのセキュリティ研修を実施

 エンドユーザーである従業員は、Apple製モバイルデバイスのセキュリティを向上させる上で重要な役割を担う。企業は定期的にセキュリティ研修を実施し、モバイルセキュリティのベストプラクティス(最適な方法)やマルウェアの見分け方といった知識を、従業員に身に付けてもらうことが大切だ。

 セキュリティ研修の際に特に強調する必要があるのは、フィッシング(情報摂取を目的とした詐欺)メールの危険性だ。送信元を正当なものに見せ掛けて、受信者にリンクをクリックさせたり、添付ファイルをダウンロードさせたりするフィッシングメールは、企業にとって非常に大きな脅威になっている。


 第7回は引き続き、Apple製モバイルデバイスのマルウェア感染を防ぐ対策を紹介する。

TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス

米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news057.jpg

ピザハットが新展開 まさかのTikTok動画活用法とは?
Pizza HutがUAEを中心に「トレンド払い」キャンペーンを展開している。TikTokのトレンド...

news056.jpg

「レシピチェック」「少額決済」はデジタルが多数派に 逆にアナログでないとだめな活動とは?
博報堂生活総合研究所は、直近1年間における暮らし全般のデジタル化の度合いを調べる「生...

news072.jpg

ホワイトペーパー制作が続かない! 苦しまず量産するため、どうすればいい?
前編ではB2B企業にとって本来あるべきホワイトペーパーの役割と成果を出すための3つの使...