App Store以外からアプリケーションを入手する「サイドロード」。iPhoneユーザーはどの程度サイドロードを実施しているのか。セキュリティベンダーの調査結果から見えてきた、ある実態とは。
たいていのモバイルデバイス管理者は、GoogleのモバイルOS「Android」で「サイドロード」を実行することが簡単だと知っている。サイドロードとは、「Google Play」といった公式アプリケーションストア以外からアプリケーションを入手、インストールすることだ。
AppleはスマートフォンOS「iOS」では、同社の公式アプリケーションストア「App Store」で提供するアプリケーションのみを使うことを前提としている。それならばiOSユーザーは、サイドロードしたアプリケーション(「野良アプリ」とも呼ばれる)を全く利用していないのだろうか。実態はそうではない。
モバイルセキュリティベンダーLookoutは、同社のセキュリティツールが収集したiOSおよびAndroidデバイスのデータを分析している。2016年4月から2017年4月にかけて観測したデータによると、検査対象となった企業利用iOSデバイス(台数は未公開)の約11%(6カ月平均)の中に、サイドロードされたアプリケーションを検出した。
これは決して大きな数字ではない。ただし深刻な問題が隠れている可能性がある。Lookoutのセキュリティツール利用者の中には「Jailbreak」(脱獄)を許可しない企業があるからだ。脱獄は、iOSでのアプリケーションの導入や実行に関する制限を解除する行為を指す。
iOSでアプリケーションをサイドロードすること自体は、技術的には不可能ではない。一定の知識やツールがあれば、専門家ではない人でも自分の「iPhone」で実行できる。アプリケーションをサイドロードする方法として脱獄があるが、脱獄せずにサイドロードする方法もある。
App Storeにはない社内向けの独自アプリケーションを、サイドロードしてiPhoneで利用したいと考える企業に対して、Appleはある方法を用意している。第2回は、その方法を紹介する。
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