ランサムウェアを恐れる企業が「データ保護ベンダー」に求める“新しい要望”とは?2025年もランサムウェアの脅威は続く?

バックアップや災害復旧サービスを提供するデータ保護ベンダーによると、ランサムウェアの脅威が続く中、一部の顧客企業から“ある要望”が出ているという。どのような要望なのか。

2025年01月22日 05時00分 公開
[Simon QuickeTechTarget]

関連キーワード

サイバー攻撃 | セキュリティ


 2024年、ランサムウェア(身代金要求型マルウェア)攻撃が猛威を振るい、さまざまな業種や規模の企業が標的となった。「2025年もランサムウェア攻撃は主要なサイバー攻撃であり続ける」という見方もある。

 そうした中、データのバックアップやディザスタリカバリー(DR:災害復旧)のサービスを提供するデータ保護ベンダーAssured Data Protectionによると、一部の顧客企業から“ある要望”が出ているという。どのような要望なのか。

ランサムウェア攻撃を恐れる企業は何を求めている?

 Assured Data Protectionでグローバル最高情報責任者を務めるアンドリュー・エバ氏は「データのバックアップやディザスタリカバリーに対する顧客企業の関心は高まりつつある」と予測する。一方、データ保護ベンダーに対し、ランサムウェアの脅威からデータを保護できることを実証するよう求める傾向にあるとエバ氏は説明する。

 エバ氏は「顧客企業は、データ保護ベンダーをはじめとする第三者にデータを共有する際の安全性についても懸念を示しがちだ」と指摘する。「規制や契約条件に準拠しているかだけでなく、データがどこに保管されているのか、人工知能(AI)モデルの学習にデータが使われていないか把握したいと考えている」と同氏は述べる。

 顧客企業がサイバー保険に加入するための支援を、データ保護ベンダーに期待する動きも見受けられるとエバ氏は指摘する。「ランサムウェア攻撃が多発する中で、企業にとってサイバー保険への加入は必要条件となりつつある。一方保険会社は、サイバー攻撃による具体的なリスクについて理解を深めるにつれ、サイバー保険の加入要件を厳格化している」と同氏は説明する。データの改ざんを防ぐ「イミュータブルバックアップ」の実施を保険の加入要件とする保険会社もある。

 「これまでサイバー保険に加入していなかった企業が、データ保護ベンダーを通じて保険に加入する動きは2025年も続くとみている」(エバ氏)

TechTarget.AIとは

TechTarget.AI編集部は生成AIなどのサービスを利用し、米国TechTargetの記事を翻訳して国内向けにお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。

隴�スー騾ケツ€郢晏ク厥。郢ァ�、郢晏現�ス郢晢スシ郢昜サ」�ス

市場調査・トレンド ゼットスケーラー株式会社

AIの悪用でフィッシング攻撃が巧妙化、今後の予測と防御方法を解説

今や誰もが入手可能となったフィッシングツール。そこにAIの悪用が加わり、フィッシング攻撃はますます巧妙化している。本資料では、20億件以上のフィッシングトランザクションから、フィッシング攻撃の動向や防御方法を解説する。

技術文書・技術解説 ServiceNow Japan合同会社

限られた人材でインシデントや脆弱性への対応を迅速化、その鍵となるのは?

セキュリティ対策チームの57%が人材不足の影響を受けているといわれる昨今、インシデントや脆弱性への対応の遅れが、多くの企業で問題視されている。その対策として有効なのが「自動化」だが、どのように採り入れればよいのだろうか。

製品資料 LRM株式会社

開封率から報告率重視へ、重要な指標をカバーする標的型攻撃メール訓練とは

年々増加する標的型攻撃メール。この対策として標的型攻撃メール訓練を実施している企業は多い。こうした訓練では一般に開封率で効果を測るが、実は開封率だけでは訓練の効果を十分に評価できない。評価となるポイントは報告率だ。

製品資料 LRM株式会社

新入社員の情報セキュリティ教育、伝えるべき内容と伝え方のポイントは?

従業員の情報セキュリティ教育は、サイバー攻撃や人的ミスによる情報漏えいから自社を守るためにも必要不可欠な取り組みだ。新入社員の教育を想定し、伝えるべき内容や伝える際のポイントを解説する。

製品資料 LRM株式会社

2024年発生のインシデントを解説、組織全体でのセキュリティ意識向上が不可欠に

2024年の情報漏えい事故の傾向では、攻撃者による大規模攻撃の他、社員や業務委託先のミス・内部犯行によるケースも多く見られた。インシデント別の要因と対策とともに、今後特に重要になるセキュリティ意識向上のポイントを解説する。

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

ITmedia マーケティング新着記事

news025.png

「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。

news014.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

news046.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。