スマートフォンやタブレットのユーザーはその端末上で何に時間を費やしているのか。最新の調査によるとそれはゲームとFacebookだという。Webブラウザの利用が意外に少ない理由は?
モバイルユーザーがスマートフォンやタブレットで利用するアプリケーションのうち、Webブラウザは全利用時間の最大4分の1ほどであることが、モバイルアプリ調査会社、米Flurry Analyticsの最近の調査で分かった。ゲームとFacebookは、両方合わせてアプリ利用時間全体のおよそ半分を占める。
スマートフォンとタブレットは、もはやわれわれの日常生活に欠かせないものとなった。これらのモバイルデバイスは、娯楽、健康医療、教育、その他の広範な分野において、今日極めて重要なデバイスとなっている。消費者のニーズが変化すれば、これらのデバイスを利用する手段も変わってくるだろう。
Flurry Analyticsが発表した最新の調査リポートによると、アプリ利用はここ数年間で爆発的に増加し、モバイルユーザーのコンテンツにアクセスするための主要な手段となっている。
Flurryは、5年前の2008年に情報の収集を開始した。それ以降、同社は数千の開発者と提携して、アプリケーションに広告プラットフォームと分析技術を統合。現在、30万以上のサービスと月間10億台以上のアクティブなスマートデバイスの利用状況を測定している。
Flurryはこの情報を基に「アプリ利用が急増し、平均的なユーザーのモバイル利用時間のほとんどを占めるまでに至った」と結論付けた。「今日、米国の消費者は1日に平均2時間38分、スマートフォンやタブレットを利用している」と、Flurryのブログでサイモン・カーラフ氏は述べる。同氏によると「その時間の80%(2時間7分)は内部アプリ、20%(31分)はモバイル向けのWebサイトを利用している」という。
最も人気のあるアプリはゲーム類(32%)とFacebook(18%)で、両方合わせてアプリ利用全体の50%になる。娯楽関連のアプリ利用時間は8%。一方、ユーティリティは8%、ソーシャルネットワーキングは6%だった。
アプリがブラウザをこのように大きく引き離している理由の1つには、多くのユーザーがアプリケーション内からWebをブラウズしていることが挙げられるだろう。例えば、Facebookアプリの場合、ユーザーはアプリケーション内のリンクをクリックすることでWebコンテンツを表示できる。
米紙Wall Street Journalの最近の推計によると、アプリ市場の年間総売上は250億ドルに達し、比較的好調に推移している。市場が立ち上がった2008年以降、急成長が続いているにも関わらず、勢いが衰える兆しは見えない。2010年第4四半期と比べて、アプリのリリース件数は1日7.2件から7.9件に増加した。この変化は、ユーザーが現在も新しいアプリを旺盛に購入していることを示している。書籍やゲームなどのアプリの多くは販売期間が短いため、市場が飽和状態になることなく、新しいアプリが新規参入できる余地がある。
一方、Webブラウザは、モバイル環境に適合するために変化する必要がありそうだ。米IDCの最新の調査によると、タブレットは2013年、販売台数でデスクトップPCを超え、2014年にはノートPCを上回る見通しだ。こうした状況ではブラウザがモバイルスペースに合わせて変化していくことは避けられない。Webは死なないが、次第に変化していくだろう。
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