IT導入により進む医療情報の電子化。これまでの変遷や電子カルテ導入のメリット、デメリット、最新トレンドなどを解説したホワイトペーパーを紹介する。
1999年4月に厚生省(当時)の通知「診療録等の電子媒体による保存について」によって、電子保存が認められたカルテ情報。その後、日本政府が2001年12月に示した「保健医療分野の情報化にむけてのグランドデザイン」によって、電子カルテの普及が始まったといえる。しかし、政府主導の導入推進策などが展開されてきたが、普及率は決して高いとはいえない。
このホワイトペーパーは、2013年11月に開催された「医療IT最適化セミナー」における2つの講演の内容をまとめた資料だ。
基調講演では「そもそも電子化はなぜ始まったか」といった医療情報電子化のおさらいから始まり、厚生労働省ガイドラインの解説や医療システムの現状と課題などを紹介している。医療情報の電子化のメリットはさまざまあるが、補助金事業による過去の導入推進策がなぜ成功しなかったかを分析。その上で、電子カルテシステムの導入で注意すべき5つのポイントをまとめている。
もう1つ収録されている講演資料では、電子カルテ導入のメリット、デメリットを患者、医療従事者、管理部門の3つの立場から紹介するとともに、電子カルテ導入時の注意点として10項目を挙げている。電子カルテシステムの導入、リプレースを検討している管理担当者の参考になる資料といえる。
より質の高い医療サービスの提供、経営の効率化が求められている医療機関。その実現を支援するツールとしてのクラウドアプリケーションにも注目が集まっている。
このWebキャストでは、医師がある患者を診察したことを起点とする、さまざまな関係者間での情報連係や活用のフローを紹介。医師間の患者情報の共有、医師と医療機器メーカーが連係して提供する医療サービス、モバイルを活用した営業担当者の業務プロセス、ソーシャルメディアのマーケティング活動などのプロセスにクラウドサービスが深く関係していることを示している。
ポータルサイトやスマートデバイス、オンラインコラボレーションといった技術が医療の在り方を変える可能性を持っていることが理解できるコンテンツだ。
多くの中核病院では、別の医療機関から紹介を受けた患者が自身の診療データがUSBやCDなどの可搬媒体で持ち込まれることもある。医療機関内の閉域ネットワークではセキュリティパッチなどの脆弱性対応が取りにくく、外部から持ち込まれた可搬媒体によるウイルス感染を防ぐ防御策が求められる。
このホワイトペーパーでは、病院情報ネットワークの内部の不正通信対策として、次世代ファイアウォールを導入した社会医療法人財団 白十字会の事例を紹介。白十字会は2007年に電子カルテやオーダリングシステム、看護支援、財務、総務、物流システムなどで構成される統合病院情報システムを開発し、3施設で運用している。ネットワークの脅威から患者の診療情報を守るため、同システムはそれぞれ施設内に閉じたネットワーク構成を取っている。医療連携における紹介患者の診療データが、可搬媒体で持ち込まれることが多くなり、電子カルテ端末が感染しても被害を極少化できる対策を必要としていたという。
2社の評価機を運用して検討した結果、次世代ファイアウォールを選んだ理由、導入効果などを紹介している。
今回紹介したホワイトペーパー以外にも、ホワイトペーパーダウンロードセンターでは、技術文書や製品資料、事例紹介など医療ITに関するホワイトペーパーや製品カタログを掲載している。ぜひダウンロードしてご活用いただきたい。
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