2014年04月11日 08時00分 公開
特集/連載

医療クラウドの必要性、そして法が忘れてきたもの法律家が語る医療クラウド普及の鍵とは

クラウドによる医療情報の外部保管が注目される中、その普及に影響を与えるのが情報を保護するための法的な権利だ。医療クラウドの普及を研究している法律の専門家が医療クラウドに関する法制度の現状や今後を占う。

[寺本振透,九州大学大学院 法学研究院]

私の医療情報を私自身のために

photo

 私たちは、健康なとき(より正確には自分が健康だと思い込んでいるとき)は、自身の医療情報について無頓着なものだ。典型的には、以前医師にかかったときの検査結果やCT画像、カルテなどの情報が挙げられるだろう。

 その取り扱いについては、多くの人が情報の「Confidentiality(機密性)」が保護されることを願う程度なのかもしれない。一方、行政に携わる人々や法律家、医療機関の管理に携わる人々は、医療情報の機密性を守ることにひたすら精力を費やすことになるようだ。また、医療従事者の多くが医療情報の機密性だけでなく、「Availability(可用性)」と「Integrity(完全性)」に対して常に深い注意を払わなければならない。

 情報セキュリティの基本的な要素といえば、先に挙げた“Confidentiality”“Integrity”“Availability”の「CIA」が挙げられる。残念なことに、私たちの多くは必ずしも、これら全てをバランスよく高い水準で達成しようとしているわけではない。私たちはその立場や置かれている状況によって、どれか1つだけ、あるいは2つまでの要素に気を取られてしまい、残る要素をないがしろにしがちなのだ。

ITmedia マーケティング新着記事

news095.jpg

コト売り企業とモノ売り企業のレジリエンス(回復力)の違い――Zuora Japan調査
Zuora Japan2020年の「サブスクリプション・エコノミー・インデックス(SEI)」レポート...

news148.jpg

生活者視点から見たDX 受容層43.1%、拒否層12.5%――日本IBM調査
「IBM Future Design Lab.」の調査によると今後、DXの波は産業の場から生活の場へと拡張...

news146.jpg

マーケティングオートメーション(MA)を導入しない理由1位は4年連続で「高いから」――Mtame調査
2017年から続く「マーケティングオートメーション意識調査」の2020年版の結果です。