コンテナが実現するスケーラビリティ
待望のマイクロWindows「Nano Server」がコンテナ実行に最適な理由
クラウドコンピューティングでは理想的なコンポーネントになるコンテナ。そのコンテナの優位性と実現できるスケーラビリティとは。
アプリケーションの実行ファイルやファイルシステムをまとめるコンテナとは、アプリケーション仮想化を単に言い換えたものではない。コンテナによって、アプリケーションを構築、展開、保守する方法も変わる。アプリケーションのこれまでのワークロードでは、アプリケーションを構成するプログラムコード、コンポーネント、サービスの全てを1つの完全なパッケージとして開発、展開、インストールするという点で融通が利くにくい。
コンテナは、クラウドコンピューティングやDevOps環境では理想的なコンポーネントになる。このような環境では、多くの場合、大量の仮想インスタンスを迅速に準備し、仮想マシンの負荷やニーズの変化に応じて再びスケールダウンしなければならないためだ。MicrosoftなどのOSベンダーは、専用のコンテナやクラウドコンピューティングの環境には、MicrosoftのサーバOS「Windows Server」のように従来の巨大で複雑なプラットフォームが必ずしも最適ではないことをひそかに認識している。そのような環境に適しているのは、起動や再起動が高速で、使用する仮想マシンのリソースが少なく、混乱をまねくようなパッチを適用する必要性が少ない小型で軽量のOSだ。
コンテナでは複雑なアプリケーションを複数の構成コンポーネントに分割してから、Webサーバやデータベースなどの各コンポーネントを個別のコンテナにインストールする。これらのコンテナを相互にリンクすれば、完全なアプリケーションを形成できる。これが「マイクロサービスアーキテクチャ」の考え方だ。マイクロサービスでは、他の関連コンテナに影響を及ぼすことなく各コンポーネントの更新やパッチの適用が可能になる。
マイクロサービスを基盤とするアプリケーションの基本設計では、機能のスケーラビリティも向上できる。従来のワークロードで実際にパフォーマンスの限界に達した場合、最新バージョンのアプリケーションと関連する全てのコンポーネントを完全なパッケージで展開する必要がある。アプリケーションの関連コンポーネントをコンテナに配置することで、この状況が単純になり、ボトルネックに対処するコンテナを追加で準備するだけになる。例えば、マイクロサービスを基盤とするアプリケーションで、Webサーバコンテナがパフォーマンスのボトルネックになっていることが分かるとする。その場合、Webサーバコンテナを追加で導入して機能をスケールアップするだけでよい。その結果、最小限のCPUやメモリなどのリソースでスケーラビリティを実現できる。
Microsoftの「Windows Server 2016」に実装予定の「Nano Server」はこのようなニーズに対処する。Nano Serverはコンテナを実行することに重点が置かれ、サイズは完全なOSを展開する場合のおよそ5%程度になるという。下記のような、リモートクラウドインフラが必要としない補助サービスを削除することによって、CPUやメモリなどのリソースを節約する。
- GUI
- 32ビットサポート
- リモートデスクトップサポート
- Microsoftの「Microsoft Windows Installer」など
Nano ServerはMicrosoftの「Winodows PowerShell」と「Windows Management Instrumentation」を使って管理される。
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