セールスフォース・ドットコムは4月17日、グーグルのSaaS(Software as a Service)型オフィススイート「Google Apps」をセールスフォース・ドットコムのSaaS型CRMソフト「Salesforce」から利用できる「Salesforce for Google Apps」の提供に関して国内で説明会を行った。Salesforce for Google Appsは既に4月14日(米国時間)に米国で発表されており、同日よりSalesforceの既存ユーザー向けに無料提供を開始している。Salesforce for Google Appsで提供している内容は以下の通り。
アプリケーション | 内容 |
---|---|
Salesforce and Gmail | SalesforceからGmailで電子メールの送受信を行い、その内容をSalesforceに顧客コミュニケーション記録として保存する |
Salesforce and Google Docs | 「Googleドキュメント」「Googleスプレッドシート」「Googleプレゼンテーション」をオンラインで作成でき、Salesforce上で管理・共有できる |
Salesforce and Google Talk | Salesforceから「Googleトーク」を利用できる。オプションでSalesforceに格納されている顧客レコードや見込み客レコードにGoogleトークでの会話内容の関連付けが可能 |
Salesforce and Google Calendar | Salesforceに登録しているセールスタスクやマーケティングキャンペーン情報を「Googleカレンダー」に公開できる |
「われわれ2社はエンタープライズ、コンシューマー、それぞれの業界をリードするクラウドコンピューティングアプリケーションを提供してきた」と語るセールスフォース・ドットコムの代表取締役社長、宇陀栄次氏は、両社のクラウドコンピューティングとSaaS型アプリケーションの実績を強調。今回の連携でSaaS型のCRMとオフィスアプリケーションを一元的に提供することで、「ユーザーは場所を選ばないクラウドコンピューティング環境でビジネスを遂行できる」(宇陀氏)とした。
米Salesforce.comのマーケティング、アプリケーション、教育統括責任者でエグゼクティブ・バイスプレジデントのジョージ・フー氏は「この連携は『ソフトウェアの終えん』が始まったことを意味し、ユーザーのSAP、オラクル、マイクロソフトへの依存が終わる」と語った。
また、両社はサードパーティーや開発者がセールスフォースのオンデマンド開発プラットフォーム「Force.com」とGoogleのオープンAPIを使ってサービスを開発できるクラウドコンピューティングプラットフォームの提供も開始している。
オラクル、SAP、マイクロソフトなどもCRMをSaaS型で提供しているが、フー氏は「インターネットの世界では検索ならGoogle、音楽ならAppleと、特定の分野にフォーカスした企業が勝利している。これと同じことがエンタープライズアプリケーションでも起こり始めている」とし、セールスフォース・ドットコムがSaaS型CRMにフォーカスしてきたことで「他社製品へのアドバンテージを持っている」(フー氏)と語った。
今後の展開としては、同社は2008年夏より「Salesforce for Google Apps Supported」を提供予定。これは、電話サポート、請求とプロビジョニングの一元管理、プラットフォームAPI、追加のサードパーティーアプリケーションのすべてを1ユーザー当たり月額10ドルで提供するパッケージとなる。
宇陀氏は「両社の連携がもたらすのは圧倒的な生産性だ。システムの開発・改修、サポート&サービス、エンドユーザーの業務、さまざまな場面で生産性が大きく変わってくる」とし、説明会を締めくくった。
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