シマンテックはメールアーカイバの最新版をリリース。目的別のライセンス体系にすることで、ユーザーが必要な機能のみを利用できるようにし、導入しやすくした。
シマンテックはメールアーカイブソフトウェアの最新版「Symantec Enterprise Vault 8.0」(以下、Enterprise Vault)を発表した。ストレージの最適化機能やユーザビリティを向上したほか、製品をメールボックスの保存、e-Discovery(電子情報開示要求)といったソリューション本位のライセンス体系に変更したのが特徴だ。価格はユーザー1000人規模で約660万円。製品は2008年12月26日より出荷開始済み。
Enterprise Vaultは法令に準じた情報保全を支援するソフトウェアベースのメールアーカイバ。Microsoft Exchange ServerやLotus Dominoのメッセージング情報(PST/NSF)、ファイルサーバ、SharePoint Portal Serverの文書データを自動的にWORM(Write Once Read Many)対応のストレージ装置などにアーカイブし、高度なデータ検索・抽出機能を提供することで監査時の証跡管理を容易にできる。
新バージョンでは、ストレージ容量の最適化や操作性の改善などを図った。これまでメールボックス、ファイルシステムなど個別にアーカイブデータの最適化を行っていたが、各プラットフォームで共通したデータ重複排除処理を行うことでストレージ使用量をさらに抑えた。また、データ構造を動的に追跡する機能をサポートすることでWindowsエクスプローラやMicrosoft Office Outlookからアクティブなデータとアーカイブデータを常にシームレスに閲覧できるようになり、アーカイブデータの一部をPCのローカル環境にキャッシュするオフラインアクセスも可能になった。ウィザード形式での設定やダッシュボードインタフェースによる管理作業の実行をサポートし、管理運用面でも機能強化している。
そのほか、電子開示や監査に最適なプロセス管理オプション機能「Discovery Accelerator」と「Compliance Accelerator」も併せてバージョンアップ、インタフェースの改善などでより迅速な情報検索ができるようになった。
シマンテックは新バージョンのリリースに合わせ、オプションを含めた機能別の製品ライセンスをソリューションごとにまとめた4つのライセンスパックを提供する。具体的には「メールアーカイブ」「e-Discovery」「ファイルアーカイブ」「SharePointアーカイブ」の4つの目的に合わせてライセンス構成を組み、例えばe-Discovery対策用にはExchange Server/Lotus Dominoメールジャーナル機能およびDiscovery Accelerator、Compliance Acceleratorの各ライセンスを利用できるようにした。
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