VMwareやMicrosoftの仮想PC製品に匹敵する無償ソフトウェアオープンソースの仮想PCソフトウェア「VirtualBox」

VMwareやParallels、Microsoftの製品にも引けを取らないのではといわれている、オープンソースの仮想PCソフトウェア「VirtualBox」の特徴を紹介する。

2009年07月10日 08時00分 公開
[Steven Warren,TechTarget]

 仮想PCソフトウェアは、VMwareやParallels、Microsoftの製品だけに限らない。オープンソースの「VirtualBox」も徐々に市場を獲得しつつある。この選択肢を無視する手はない。無料だからだ。そう、読み間違いではなく、このソフトウェアは無償で提供されている。

 わたしはVMware Workstationをずっと愛用しているが、この製品は価格が玉にきずだ。わたしの意見では、メインストリームユーザーが仮想PCを利用する上で、価格がネックとなっている。VirtualBoxのこれまでのダウンロード数が850万件に上ることを考えると、ほかの人もこの意見に賛成してくれそうだ。

 オープンソースの軽量な仮想化技術であるVirtualBoxは、32ビットおよび64ビットプラットフォームで動作し、WindowsLinux、Mac OS XのホストOS環境をサポートする。これは、真のクロスプラットフォーム技術だ。VirtualBoxのインストールは至って簡単で、およそ20分もあればゲストOSを動かせるようになる。

VirtualBoxの主な機能

 仮想PCに関して最近よく使われる流行語として、「シームレスなデスクトップコンピューティング」というのがある。これは、VirtualBoxのような製品を使って仮想PCを活用することで、Windows VistaとMac OS Xなどをデスクトップで同時に動かせることを指している。VirtualBoxでは、ゲストOSのデスクトップを透過的にすることできるため、どのOSを使っているかをあまり意識しないで済む。また、ホストOS上のタスクバーからアプリケーションをシームレスに実行することもできる。VMwareでも「Unity」という同様の機能が提供されており、この機能によってシームレスなデスクトップコンピューティングが実現されている。Microsoftもこうした機能の提供を目的にKidaroを買収した。

 仮想PCソリューションを使うとき、わたしにとって欠かせないのがスナップショット機能だ。スナップショットは、仮想マシン(VM)の状態を保存したものである。スナップショットを作成しておき、プログラムの開発やテストを行ってから、VMをそのスナップショットの状態に戻すといったことができる。VirtualBoxでは、VMwareと同様のスナップショット機能を利用できる。

ITmedia マーケティング新着記事

news047.jpg

SASのCMOが語る マーケティング部門が社内の生成AI活用のけん引役に適している理由
データとアナリティクスの世界で半世紀近くにわたり知見を培ってきたSAS。同社のCMOに、...

news159.jpg

SALES ROBOTICSが「カスタマーサクセス支援サービス」を提供
SALES ROBOTICSは、カスタマーサクセスを実現する新サービスの提供を開始した。

news139.jpg

「Fortnite」を活用  朝日広告社がメタバース空間制作サービスとマーケティング支援を開始
朝日広告社は、人気ゲーム「Fortnite」に新たなゲームメタバース空間を公開した。また、...