仮想化・クラウド時代のストレージ「Symmetrix VMAX」エンタープライズディスクストレージ製品紹介:EMCジャパン

EMCが提供するハイエンドストレージ製品「Symmetrix VMAX」には、サーバ仮想化の本格普及やクラウド環境への移行などを見据えた機能が実装されている。

2010年12月08日 08時00分 公開
[吉村哲樹]

時代の新たな要件に対応するべく開発

 世界最大のストレージベンダーとして、ハイエンドからローエンドまで幅広いストレージ製品のラインアップをそろえるEMC

 そんな同社が2009年4月に発表した最新のハイエンドストレージ製品が「Symmetrix VMAX」(以下、VMAX)である。EMCでは同製品と、「Symmetrix DMX」シリーズの最新版「Symmetrix DMX-4」(以下、DMX-4)の2製品を提供している。DMX-4は既にハイエンド分野で高い実績を持つ製品だが、一方のVMAXはDMX-4と何が違い、どのようなユーザーニーズをターゲットにしているのだろうか? エンタープライズ向けストレージ製品を紹介する連載の第4回は、EMCジャパンのVMAXを紹介する。

photo Symmetrix VMAX
photo EMCジャパンの若松氏

 EMCジャパン テクノロジー・ソリューションズ本部 プロダクト・ソリューションズ統括部 プロダクト・マーケティング・マネジャーの若松信康氏は、VMAXについて「仮想化・クラウド時代の新たな要件に対応するべく開発された製品」と説明する。

 現在のシステム環境ではサーバ仮想化でサーバが集約され、ストレージに掛かる負荷も高くかつ動的になっている。若松氏によると、新たな要件とは「アプリケーションからの高いI/O要求とその変化に動的に対応できる仕組み」のことを指すという。さらに、その先にあるクラウドコンピューティング環境への対応を見据えなければいけないとしている。

拡張性を重視した新アーキテクチャ

  そうしたストレージへの新しい要件に応えるために、VMAXでは同社の旧来の製品とはまったく異なる内部アーキテクチャを採用している。一般的なハイエンドストレージのアーキテクチャでは、フロントエンドモジュールとバックエンドモジュール、そしてキャッシュメモリがそれぞれ独立して実装される。しかしVMAXでは、部品レベルで効率化するため、この3つをストレージエンジンとして統合し、エンジンの数を増やすことでスケールアップする仕組みになっている。

photo VMAXアーキテクチャ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

新着ホワイトペーパー

製品資料 株式会社ネットワールド

すぐ役立つ&初めてでも安心 「NetAppの教科書」決定版

データ環境の急変は、企業のストレージ課題を複雑化させている。性能や拡張性、データ保護、分散環境の一元管理、コスト最適化など、自社の課題に合わせた製品・サービスをどう見つければよいのか。それに役立つ製品ガイドを紹介したい。

技術文書・技術解説 エフサステクノロジーズ株式会社

フラッシュアレイ選びのヒント:最小限のダウンタイムでデータ移行できる製品は

フラッシュアレイ導入を検討する際、既存のリモートストレージデバイスからのデータインポートは気になる点の1つだ。そこで本資料では、最小限のダウンタイムでデータ移行できるフラッシュアレイ/ハイブリッドアレイ製品を紹介する。

製品資料 エフサステクノロジーズ株式会社

初級解説:中小規模向け「フルSSD」&「ハイブリッドストレージ」の実力

近年、企業に蓄積されるデータが爆発的に増加しており、新たなストレージシステムへのニーズが高まっている。そこで、中小規模のニーズをカバーする、フルSSDおよびSSD/HDDハイブリッドのシンプルなブロックストレージを紹介する。

製品資料 エフサステクノロジーズ株式会社

解説:SAN専用オールフラッシュアレイ、99.9999%の高可用性を支える技術とは?

近年のSANストレージには、データの保護と可用性を確保することが求められている。そこで登場したのが、SAN専用のオールフラッシュアレイだ。本資料では、99.9999%を超える高可用性を実現する同ストレージの実力を紹介する。

製品資料 エフサステクノロジーズ株式会社

ストレージ専用OSでどれだけ変わる? データの高速処理や保護に見逃せない違い

ビジネスの成否を左右する要素として、データの重要性がかつてないほど高まっている。これに伴い、データ基盤としてのストレージの役割も一層注目されている。本資料では、多様かつ高度なニーズに応え得るストレージ製品の特徴を紹介する。

アイティメディアからのお知らせ

From Informa TechTarget

「テレワークでネットが遅い」の帯域幅じゃない“真犯人”はこれだ

「テレワークでネットが遅い」の帯域幅じゃない“真犯人”はこれだ
ネットワークの問題は「帯域幅を増やせば解決する」と考えてはいないだろうか。こうした誤解をしているIT担当者は珍しくない。ネットワークを快適に利用するために、持つべき視点とは。

ITmedia マーケティング新着記事

news017.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

news027.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news023.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...