「MCPCモバイルソリューションフェア2011」リポート
76センチの落下に耐えるAndroidタブレットなど――MCPC年次イベントの注目展示
スマートフォンなどのモバイル端末のビジネス活用事例やノウハウを紹介するMCPCモバイルソリューションフェア2011。本稿は同イベントで展示されていた注目の製品、サービスを紹介する。
モバイル業界団体であるモバイルコンピューティング推進コンソーシアム(MCPC)は2011年11月25日、機械産業記念事業財団で年次イベント「MCPCモバイルソリューションフェア2011」を開催した。スマートフォンやタブレット端末といったスマートデバイスの業務活用を中心テーマに据えた同イベントの展示会場には多数のベンダーや通信事業者が出展。各社のスマートデバイス向けの製品、サービスを来場者にアピールしていた。
本稿は同イベントの展示物の中で、来場者の関心が高かった製品、サービスを中心に紹介する。
“XenDesktopよりも高速”をうたう画面転送を実現
兼松コミュニケーションズ(KCS)のリモートアクセスサービスである「DESKTOP+Plus」は注目を集めていたサービスの1つ。スマートデバイスだけを対象としたサービスではないが、主にタブレット端末からWindowsのデスクトップ環境を利用したいという企業ニーズの高まりに応える。
サービスの特徴は高速な画面転送だ。ビデオドライバやデータ圧縮技術を使った「Virtual Remote Video Driver」と呼ぶ技術を利用することで画面転送を高速化。シトリックス・システムズ・ジャパンのデスクトップ仮想化製品「XenDesktop」が採用する画面転送技術「ICA」などの既存技術に比べても「遜色ないか、それ以上の速度を実現できる」(KCS法人営業本部の関口剛士氏)という。会場で披露されていたデモでは、スムーズな画面表示が来場者の関心を引いていた(写真1)。
NRIの新サービスでも利用、マルチ端末対応のMDM製品
スマートデバイスの管理を効率化するモバイルデバイス管理(MDM)製品も多数紹介されていた。その中の1つがAbsolute SoftwareのMDM製品「Absolute Manage MDM」である(写真2)。iOSとAndroidの搭載端末に加え、Windows PCやMacintoshも含めて統合管理できるのが特徴だ。
Absolute Softwareはイベント開催直前の2011年11月24日、野村総合研究所(NRI)と共同でAbsolute Manage MDMを利用したMDMサービスを開始すると発表した。ユーザー企業はNRIが保有するデータセンターにクライアントPCやスマートデバイスのWebブラウザでアクセスすることで、Absolute Manage MDMの管理機能を利用できる。
ほかにもNTTドコモやKDDIといった通信事業者に加え、BizMobileやAXSEEDをはじめとする専業ベンダーも自社のMDM製品、サービスを展示。各社とも来場者に、自社製品、サービスの優位性をしきりに訴えていた。
WiMAX対応のタフネスAndroidタブレット
販売済みの製品、サービスの紹介が多かった中で、KDDIは2011年12月に販売予定の企業向けAndroidタブレット端末の新製品「ビジネスタブレット -TOUGH- ETBW11AA」を展示し来場者の注目を集めていた(写真3)。防水や防じん機能に加え、76センチの高さからコンクリートに落下させても故障しないという耐落下性能を備えるのが特徴だ。主に建設や工事現場などで、現場の担当者が利用することを想定しているという。
OSはAndroid 3.2を搭載し、通信方式はCDMAに加えて通信速度が下り最大40MbpsのWiMAXを選択できる。価格は現時点では未定だが、同社は端末のみで回線契約なしの場合、10万円を切る価格で販売する意向だ。
Windows Phone 7なども注目集める
総勢30の企業や団体がブースを出展した今回のイベント。上記以外にも多数の製品、サービスが紹介されていた。
日本マイクロソフトはスマートデバイス向けOS「Windows Phone 7」とその搭載端末を展示。会場には搭載端末を展示し、標準搭載するスマートデバイス版のMicrosoft Office「Office Mobile」をはじめとする機能を紹介していた。同社がブース内で開催していたセミナーは席数の少なさはあるものの立ち見が出るほどで、AndroidやiOSに負けず劣らずの関心の高さがうかがえた(写真4)。
その他、富士通ネットワークソリューションズがスマートデバイスで社内システムを安全に利用するためのVPNサービス「モバらくだ」を展示していた。ソフトバンクモバイルのブースはパートナー企業の製品、サービスを中心に紹介。インフォテリアのスマートデバイス向けコンテンツ管理サービス「Handbook」などが注目を集めていた。
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