仮想環境を脅かす「ハイパーバイザー攻撃」、その手口と対策基本機能やAPIの不備を悪用

サーバ仮想化の基盤要素であるハイパーバイザーは、サイバー犯罪者の格好の標的だ。ハイパーバイザーはどのように攻撃されるのか? ハイパーバイザー攻撃を防ぐ方法とは?

2012年06月12日 09時00分 公開
[Bill Claybrook,TechTarget]

 仮想環境ではゲストOSとネットワークに無数の脆弱性が存在する。ハイパーバイザー攻撃の成功を許せば、壊滅的な結果を招きかねない。ただし、適切な計画を立ててデータ保護の強化を図れば、仮想環境とハイパーバイザーの脆弱性を最小限に抑えることが可能だ。

 セキュリティ対策は事後に追加するよりも、システム(OSやハイパーバイザーなど)に組み込んだ方がいいという点で、ほとんどのセキュリティ専門家の見解は一致する。だが、多くの主要なハイパーバイザーが設計された当初は、ハイパーバイザーにセキュリティ対策を組み込むのは難しかった。サーバやストレージ、ネットワークといった仮想化の機能が十分に実現されているわけではなかったからだ。例えば、「VMware vMotion」のようなモビリティツールは、2001年にVMware ESX 1.0が登場してから2〜3年後にリリースされた。この間にソフトウェアスタックの規模と複雑性が増し、潜在的な脆弱性も増大した。

ハイパーバイザー攻撃の方法とは?

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news175.png

製造業の8割が既存顧客深耕に注力 最もリソースを割いている施策は?
ラクスは、製造業の営業・マーケティング担当者500人を対象に、新規開拓や既存深耕におけ...

news105.jpg

「生成AIで作った広告」が物議 そのとき、コカ・コーラはどう動いた?
生成AIを広告制作に活用し、議論を呼んだCoca-Cola。この経験から何を学んだのか。

news028.jpg

新規顧客獲得と既存顧客のLTV向上、それぞれのCRO(コンバージョン率最適化)について
連載第4回の今回は、新規顧客の獲得と既存顧客のLTV(顧客生涯価値)、それぞれのCRO(コ...