導入を考える「気の早い」企業のために
Office 15の新機能と導入時に検討すべき3つのポイント
ようやくOffice 2010に慣れてきたのに……。確かにそう思うが、Office 15の機能は気になる。リークされた情報から分かったこと、現時点で考えられるOffice 15導入時に検討すべきポイントをまとめよう。
Microsoft Office(以下、Office)の新版「Microsoft Office 15」のリリース時期が見えてきた。読者からは「まだOffice 2010の機能を半分も使っていないのに!」という声が聞こえてきそうだ。しかし、Office 15の機能が多少分かれば、Officeのアップグレードを前向きに捉えられるだろう。
Office 15では、CSS、HTML、JavaScript、RESTを使って、「Agaves」というサードパーティーのWeb拡張機能を作成できるようになるといわれている。これは、Visual Basicや従来のOfficeアドオンに代わるアプローチだ。
また、タブレット向けのタッチインタフェースも導入される。iPad用のOffice 15がリリースされると予想(本当は「希望」)する声は依然として強いが、どうなるかは時間の経過を待つしかない(関連記事:iPad用Officeアプリも提供? 見えてきた「Office 15」の全貌)。
Office 15での大きな変更の1つは、クラウドとの統合だ。このリークされた動画にあるように、Office 15では自分のドキュメントに「どこにいても必要なときに」アクセスできるという。ポール・スロット氏のレビューには、クラウド関連のOffice 15の機能を示すスクリーンショットが多数掲載されている。
Office 15に関して個人的に気掛かりなのは、Windows 8のMetroインタフェースを使用することだ。筆者はWindows 8 Consumer Previewを試しているが、個人的には「レスイズモア」(UIを少なくして、操作しやすくする)アプローチのファンではない。すっきりしたインタフェースは好きだが、必要なときにソフトウェアの機能に素早くアクセスしたいとも思う。
リークされた米Microsoftの製品ロードマップによると、Office 15のパブリックβのリリースは2012年夏の予定だが、最終的な製品リリースは年を越す可能性がある。しかし、光陰矢のごとし。今の環境にOffice 15をどのように統合するかを今から考え始める必要がある。特に検討すべきポイントは以下の3つだ。
- Office 15とWindows 8の導入を同時に行うか? 恐らくそのタイミングなら、長いことアップグレードの機会を待っていたコンピュータがあるだろう。
- Office 15の導入を計画して実施し、発生した問題に対応できるだけのリソースを社内で確保できるか? インタフェースの変更に伴うユーザートレーニングをどのように実施するか?
- クラウドコンピューティングとの統合は、情報セキュリティプログラムにどのように影響するか? 秘匿性の高いビジネス文書がクラウド内で適切に処理されるようにするポリシーやテクノロジーが、現在導入されているか?
Office 15の名称は、最終リリースでは「Office 2012」または「Office 2013」になると筆者は予想している。しかし、全体から見れば名称は大した問題ではない。重要なことは、企業はゆっくりと、しかし確実に、次期Officeを導入していくと考えられることだ。だが残念なことに、Office 2010の使い方をようやく理解し始めたのに、もう次のバージョンがリリースされるように感じてしまう。そう感じるのは筆者だけではないはずだ。
単に文書を作成するだけなら、Lotus AmiProやDOS版のWordPerfectのようなシンプルさがツールに求められることが多い。この手のプログラムなら、完全に使いこなせる。そんな意見は数え切れないほど耳にしているが、進化は避けられないのだろう。
自分なりにWordやPowerPointなどの新しいバージョンの使い方を学ぶのは、それほど楽しい話には思えない。しかし、Microsoftのほとんどのソフトウェアアップデートと同様に、使い方を覚えざるを得なくなるのは時間の問題だ。それがITの世界の宿命である。自身の文筆活動を考えると、Office 15の機能がいくらかでも生産性向上につながるのであれば、筆者はアップグレードするつもりだ。
本稿筆者のケビン・ビーバー氏は、米Principle Logicで情報セキュリティコンサルタントを営み、執筆、講演も手掛ける。専門は独立した立場からの情報セキュリティ評価。『The Practical Guide to HIPAA Privacy and Security Compliance』『HHacking For Dummies』など情報セキュリティに関する10冊の著書・共著書がある。情報セキュリティのオーディオブック『Security on Wheels』の制作も手掛け、ブログではIT専門家向けにセキュリティのノウハウを紹介している。
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