クラウド向け認証製品紹介:シマンテック編
Google AppsもOffice 365も一括認証、ワンタイムパスワードも備えた「Symantec O3」
クラウドサービスのシングルサインオンを可能にするシマンテックの「Symantec O3」。ワンタイムパスワード機能を標準で利用できるなど、豊富なセキュリティ機能がウリだ。
クラウドサービスの認証強化に役立つ「クラウド向け認証サービス」が充実しつつある。シマンテックの「Symantec O3(オースリー)」は、一組のID/パスワードで複数のクラウドサービスの認証を可能にするシングルサインオン(SSO)機能を備えるクラウド向け認証サービスだ。国内では現時点では正式に提供していないが、希望するユーザー企業には個別に提供しているという。
Symantec O3の機能や特徴について、シマンテックUA製品本部本部長の坂尻浩孝氏、APJストラテジックセールスグループ本部長の宇都宮 隆二氏に話を聞いた。
連載:クラウド向け認証製品
製品の概要:クラウドサービスのSSOを実現
Symantec O3は、Google AppsやOffice 365、Salesforce CRMといったクラウドサービスの認証ゲートウェイとして機能する(図1)。エンドユーザーがSymantec O3の認証画面にID/パスワードを入力すると、Symantec O3のID管理システムがユーザーを認証。SAMLやOpenIDといった認証連携技術を利用して、クラウドサービスへログインできる仕組みだ。クライアント端末/クラウドサービスとSymantec O3との通信は、SSLで暗号化する。
エンドユーザーが利用可能なクラウドサービスを一覧表示するダッシュボードを用意する。スマートデバイス向けには、ダッシュボード専用のクライアントソフトウェアを提供(画面1)。該当するアイコンをクリックするとクラウドサービスが利用できる仕組みだ。
クライアントPCの場合、クライアントソフトウェアは不要で、Symantec O3のユーザー認証をパスするとWebブラウザの下部に帯状のダッシュボードが表示される(画面2)。
Symantec O3は、SAMLやOpenIDによる認証連携機能を持つクラウドサービスであればSSOの対象にできる。加えて、「Active Directoryフェデレーションサービス」といったディレクトリとの認証連携技術を利用することで、ユーザー企業が社内で運用するオンプレミスシステムも含めてSSOを実現可能だ。
製品の特徴:ワンタイムパスワードやモバイルアプリ管理で安全性を向上
Symantec O3の最大の特徴は、シマンテックが日本ベリサイン経由で販売するワンタイムパスワードサービス「Symantec Validation & ID Protection(VIP)」を標準で利用できることである。ソフトウェアトークンを利用したワンタイムパスワードを実現するVIPを組み合わせることで、「1組のID/パスワードだけで複数のクラウドサービスにログインできてしまうのは不安」といった懸念を払拭する。
シマンテックのモバイルアプリケーション管理(MAM)製品「Symantec App Center」と連携し、スマートデバイス向けのアプリケーションをSSOの対象に加えられる点も特徴だ。Symantec App Centerを使ってセキュリティポリシーを組み込んだ(ラッピングした)アプリケーションに対し、起動時のユーザー認証やコピー&ペーストの禁止など、Symantec O3が管理するユーザーの権限情報に応じた制御ができる。
その他、クラウドサービスの利用状況をログとして取得する機能も備える(図2)。クラウドサービスを利用するユーザーやデバイスといった情報に加え、Facebookの投稿内容などの情報もログとして蓄積できるという。蓄積したログは標準ログ形式であるSyslogで出力でき、社内の統合ログ管理製品で管理することも可能だ。
事例:海外では5万ユーザーで利用するケースも
米Symantecが2012年2月に発表したSymantec O3。国内でも、大手のユーザー企業が試験導入を進めているという。海外では1万ユーザー規模で利用するケースも珍しくなく、「5万ユーザー程度で利用するユーザー企業も存在する」(宇都宮氏)そうだ。
今後の方向性:暗号化やDLP機能を搭載へ
シマンテックは、「セキュリティベンダーであるシマンテックならではのセキュリティ機能をそろえ」(坂尻氏)、早ければ2013年度にもSymantec O3の国内本格提供を開始する考えだ。具体的には、Data Loss Prevention(DLP)機能や暗号化機能を有償オプションとして用意する考えだという。
DLP機能は、クラウドサービスとクライアント端末との間を流れるデータをSymantec O3が監視し、クレジットカードや個人情報、顧客情報といった機密情報の漏えいを防ぐ。
暗号化機能は、米Symantecが買収した暗号化ベンダー米PGPの技術を利用し、クライアント端末からクラウドサービスへ預けるデータをSymantec O3が保管する暗号鍵で暗号化する。暗号化されたデータはSymantec O3を経由しないと復号できない仕組みだ。「Dropboxなどのオンラインストレージも安全に利用できるようになる」(坂尻氏)
製品価格
Symantec O3の初期導入費用は150万~200万円で、年額利用料金は1ユーザー当たり3000円程度。上述の通りVIPのライセンス料金を含む。VIPを単体で購入した場合、1ユーザー当たり年額1500~2000円程度であり、年額利用料金だけ見れば、VIPに1000円程度上乗せすればSymantec O3を利用できることになる。
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クラウド向け認証製品紹介
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