Red Hatの仮想化と自動化で「イノベーションを生む余裕」を実現Red Hat Enterprise Virtualization導入事例

ダウンタイムが許されないニュースサイトが、Red Hat Enterprise VirtualizationとSatelliteを導入。得られたのは可用性だけではなかった。

2015年02月19日 08時00分 公開
[Mark Samuels,Computer Weekly]
Computer Weekly

 ニュースに休みはない。英Sky Newsは、常時利用可能で、サービスのプロビジョニングを柔軟に変更できる自社システムを構築する必要があった。

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 Sky Newsは、24時間ニュースを流すマルチメディア対応のニュース専門局だ。テレビ、Web、モバイルなどさまざまなプラットフォームを通じて最新情報を配信しており、現在の視聴者数は約1億700万人に上る。

 「Sky Newsは年中無休だ。ニュースをできる限り迅速に配信するため、システムを常時稼働させておかなければならない」とSky Newsプロジェクトチームリーダーのジェームス・マーフィー氏は話す。

 「ニュースはいつ発生するか分からないので、計画的だとしてもダウンタイムが生じることは許されない。また、トラフィックの流れが非常に偏ることがある。大きな臨時ニュースが常に発生する可能性があり、発生すれば予想不能なほどアクセスが集中することになる」

 2012年5月まで、Sky Newsは集中管理型のプラットフォームを使用していた。このプラットフォームでコンテンツ公開システムを運用してリアルタイムのニュースフィードの放送と配信を行うと同時に、他のシステムとリソースを共有していた。この集中管理型のアーキテクチャでは、ITチームが公開システムの回復性と拡張性を保証することが難しい。

 プレッシャーの高まりを受けて、同社は新しいプラットフォームとサービスを導入することにした。システムの変更は手間が掛かり複雑なプロセスになると考えたためだ。「直面する課題の解決策としてプラットフォームの変更を決めた」とマーフィー氏は語る。

 「Sky Newsの公開システムを支えるインフラを仮想化環境として再構築すれば、必要な柔軟性を手に入れ、サービスの拡張、トラフィックの変動への対処や回復性の強化が同時に可能になることが分かっていた」

並列運用データセンターにワークロードを分配

 Sky Newsのマーフィー氏とチームのメンバーが取ったプラットフォームの変更と仮想化アプローチは斬新だ。1カ所のデータセンターを主となる実行時環境とし、もう1カ所を災害復旧用とする従来のアクティブ/スタンバイ構成にするのではなく、2カ所のデータセンターを並列に稼働させる計画を立てた。

 公開システムのワークロードは、両方のデータセンターで共有されるようになる。このアプローチによって、トラフィックの集中に対処し、災害復旧要件を満たす余裕が生まれた。マーフィー氏は斬新な戦略の実行を決めたことをこう振り返る。「未知の領域への1歩だった」

 「最初は、このアプローチが有効かどうかさえ分からなかった。ただ、従来のアプローチではSky News独特の要件を満たせなかった。他のプロバイダーの仮想化テクノロジーを使用したアクティブ/スタンバイ構成も検討したが、それでは求めている高可用性の目標を実現できないことがすぐに分かった」

 そして同社は、運用中の拡張性と回復性を確保するため、2カ所のデータセンターに米Red Hatの「Red Hat Enterprise Virtualization」と「Red Hat Satellite」を導入することにした。

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