「iTunes」と「App Store」に見つかった2つのiOS脆弱性とは? 悪用の手口を解説過去のiOS 10.2で発生か

Appleの通知機能と「iTunes」の脆弱(ぜいじゃく)性を悪用すると、アプリケーション側に有害なスクリプトを挿入する攻撃が可能になることが分かった。専門家のマイケル・コッブ氏がその仕組みを解説する。

2017年06月21日 05時00分 公開
[Michael CobbTechTarget]

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Appleの「iTunes」《クリックで拡大》

 Vulnerability Labの研究者は、Appleの「iTunes」と「App Store」に2つの脆弱性があることを発見し、これを悪用するとサービスのアプリケーション側に有害なスクリプトを挿入できることを確認した。この攻撃を可能にしているAppleの新しい通知機能は、端末から情報を収集し、新しいアプリの配信開始をユーザーに通知する。どのような仕組みで攻撃が可能になるのか。Appleのユーザーはどうすれば自分の端末を守れるのか。

 ソフトウェアベンダーは販売促進と既存顧客維持のために自社製品に次々と新機能を追加する。プログラムの機能変更であれ、新しいコードの追加であれ、リリースする前にロジックの欠陥や潜在的な脆弱性がないか徹底的にテストする必要がある。ソフトウェア開発ライフサイクルに過去の問題に対応する仕組みがあれば、一度発生したコーディングエラーを繰り返さずに済むはずだ。

 残念なことに、「iOS 10.2」のアプリ配信開始通知機能には、以前Appleの請求書管理システムで発見されたのと同じ問題(AppleセキュリティID 623920272)が含まれていた。簡単に悪用できるようなものではないものの、Appleはこの機能を無効にせざるを得なくなった。

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