危ないといわれつつも普及していた主要VPNプロトコルのサポートが突然打ち切りに。急きょ“代役”を探せと言われてもすぐに見つかるものではない。
「PPTP」(Point-to-Point Tunneling Protocol)は、VPN(仮想プライベートネットワーク)の実装に使われる。TCP接続を使ってトンネルを維持し、GRE(Generic Routing Encapsulation)でカプセル化したPPP(Point-to-Point Protocol)フレームを使ってデータをトンネルに送信する。暗号化機能や認証機能を提供せず、PPPパケットをトンネルに通すことでセキュリティ機能を実装している。
VPN技術では一般的にPPTPがサポートされているが、このプロトコルは安全ではないことが以前から知られている。攻撃によってネットワーク全体でのパスワードスニッフィング、暗号化解除、機密データの読み取りが可能だからだ。そのためか、PPTPはMicrosoftなどが結成したコンソーシアムによって1999年に開発されたが、IETF(Internet Engineering Task Force)がPPTPを標準として提案、承認することはなかった。
それでも、多くの旧式の技術やプロトコルと同様に、PPTPはまだ広く使われている。より安全な代替プロトコルと比べて、セットアップと利用が比較的容易だからだ。
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