ハイパーコンバージド移行で、設定に要する時間を1万分の1に短縮ハイパーコンバージド導入事例

Red HatのGlusterFSとVMwareで構築されたシステムから、Nutanixのハイパーコンバージドに移行し、仮想マシンの作成・設定に要する時間が2〜3週間から2、3分に短縮した。だが、導入効果はそれだけではない。

2017年10月25日 08時00分 公開
[Antony AdsheadComputer Weekly]
Computer Weekly

 英国レディング大学は、約600TBもの容量を無数の装置に分散配置していたレガシーのストレージシステムを、Nutanixのハイパーコンバージドインフラに統合。学内のユーザー向けに、クラウドスタイルのセルフサービス型運用に移行した。

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 このプロセスによって、ハードウェアや仮想マシン(VM)の拡張を食い止め、ストレージのプロビジョニングに要する時間を数週間から数分に短縮した。ラックスペースも5段から1段に縮小し、その結果として消費電力も削減した。

 Nutanixクラスタの価格は30万〜40万ポンドだ。この装置で、無数のストレージアレイで構成されていた既存のインフラをリプレースした。旧インフラはRed Hatのファイルシステム「GlusterFS」をベースとしており、管理が煩雑かつ困難になっていた。

 Nutanixのクラスタは、気象学および医学情報としての画像をサポートする学内のクラウド「Reading Research Cloud」として構築されている。入出力が非常にランダムに発生するという要件があり、これまでに蓄積したデータの総量は0.5P(ペタ)Bに達する。

 「旧インフラは、投資に見合う最大の効果を得ることを狙って構築したが、最近は障害発生率が上昇して困っていた」と、同大学のコンピューティング部門責任者のライアン・ケネディ氏は話す。GlusterFSは、同大学が最終的に操作したいと考えているワークロードに適した設計ではなかった。

 「ストレージを増設してスケールアップするのに数週間かかる。また、最大の問題はシステム導入当初の設計だった。ペタバイトレベルまでスケールアップできる設計になっておらず、実際拡張できなかった。また、Red Hatのベストプラクティスガイドラインの基準を満たすレベルにシステムを改良することもできなかった」

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