AlexaとGoogleアシスタントとでは、どちらが優れているのか。実際に使ってみると、両者の違いは明らかだ。いずれにせよ、対応アプリ開発にはあるものが欠けているという。
前編(Computer Weekly日本語版 3月20日号掲載)では、Alexaスキルの開発に際しての考え方、進め方、そして注意点などのアドバイスを紹介した。
後編では、音声アシスタント開発に不可欠となる要素、そしてAlexaとGoogleアシスタントの評価について解説する。
スムーズな対話を実現するには、専門家のスキル(Alexaの、ではなく人間の技能)が必要だとイエペン氏は話す。「ユーザーインタフェースに設計者を配置するのと同様に、対話の設計者が必要だ。しかし、ユーザーに実際に試してもらうまで、音声アシスタントがどこまでうまく機能するかは判断できない」
Wandaのテストにおいて、Unit 4はテスト担当者との会話の中で適切な返答ができなかった会話スニペットを収集している。「Wandaがユーザーの要望を理解できなかったときは、その会話を取り出してトレーニングにアップロードする」とイエペン氏は説明する。
実際、Unit 4はWandaが正しい応答を返すようにトレーニングしている。これこそ機械学習だ。
前出のElixirr Creativeのキングストン氏によれば、テストは時間のかかるプロセスで、音声のアナリティクス結果を反映させるのもさらに時間がかかるという。
「人々がAlexaのスキルと対話する際の様子は、一様ではない。6〜7人のユーザーに対して同じテーマのテストを実施して、ようやくどうすれば効果的なのかが分かる、という調子だ」と同氏は付け加える。音声アナリティクスは例えば、人間がAlexaと対話する際にどこで間を置くか、Alexaと人間とのやりとりをより自然な会話に近づける方法を開発者が考える際に何が役立つのか、などを特定する場合に使える。
音声アシスタントのよどみない会話フローを作成するのは容易ではない。音声アシスタントが何か有用な処理を試みなければならない場面ではなおさらだ。
GoogleもAmazonも今のところ、音声アシスタントへの注力を中止していない。それどころかAmazonは今や、ディスプレイも付いた「Echo Show」という端末も発売している。
本誌Computer Weeklyが本稿のために行った取材から、ある傾向が浮かび上がってきた。音声プラットフォームには2種類あり、それぞれの特徴は大きく異なる。
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