検知できない「ファイルレスマルウェア」対策の第一歩正当なアプリが不正なコマンドを実行

PowerShellやWMIなど、OSに組み込まれた「OSに信頼されている」プログラムに不正なコマンドを実行させるファイルレスマルウェアが注目されている。「ファイルレス」故に生じる問題とは?

2018年04月20日 08時00分 公開
[Adrian DavisComputer Weekly]

 ファイルレスマルウェアはさまざまな意味で興味深い課題として、セキュリティ専門家から注目されている。ストレージには何も書き込まれないため、シグネチャベースのアンチウイルスソフトウェアなどの標準的なセキュリティ製品は弱体化するか、または完全に役に立たない存在となる。

Computer Weekly日本語版 4月18日号無料ダウンロード

本記事は、プレミアムコンテンツ「Computer Weekly日本語版 4月18日号」(PDF)掲載記事の抄訳版です。本記事の全文は、同プレミアムコンテンツで読むことができます。

なお、同コンテンツのEPUB版およびKindle(MOBI)版も提供しています。

ボタンボタン

 さらに、マルウェアに埋め込まれた命令を実行する際、「Windows PowerShell」や「Windows Management Instrumentation」(WMI)などの信頼性が高いプログラムを利用するため、その命令は正当なものとして扱われる。

 そこで次のようなジレンマが生じる。システムやアプリケーションを自分自身から守るにはどうすればいいのか。また、正当なプログラムが不正なコマンドを実行することを阻止するために、セキュリティ制御をどのように配備すればいいのか。

 やるべきことは4つある。

 まず、人間はどこで過ちを犯すかという要因を考慮しなければならない。ファイルレスマルウェアからのアクセスを許す場所として最も一般的なのは、マルウェアを仕込まれたWebサイトや、そうしたWebサイトへのリンクを含んだ電子メールだ。

 第二に、

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news079.jpg

CMOが生き残るための鍵は「生産性」――2025年のマーケティング予測10選【中編】
不確実性が高まる中でもマーケターは生産性を高め、成果を出す必要がある。「Marketing D...

news023.jpg

世界のモバイルアプリ市場はこう変わる 2025年における5つの予測
生成AIをはじめとする技術革新やプライバシー保護の潮流はモバイルアプリ市場に大きな変...

news078.png

営業との連携、マーケティング職の64.6%が「課題あり」と回答 何が不満なのか?
ワンマーケティングがB2B企業の営業およびマーケティング職のビジネスパーソン500人を対...